前回の記事で、「南多摩、いいじゃん!」と思われた方のために、南多摩の入試について書いておきたいと思います。
(正直に申し上げれば、書き忘れたことに後で気づきました…)
南多摩中等教育学校の適性検査は、国語系の適性検査Ⅰと算社理複合の適性検査Ⅱのみです。どちらも45分で、午前11時10分には試験が終了してしまいます。
現状、都立中高一貫校10校のうち、適正検査Ⅲを導入している学校が6校と多数を占めておりますが、南多摩には適Ⅲはありません。
また、適正検査は独自問題と共同問題の組み合わせで構成されますが、南多摩の場合、適Ⅰが独自問題、適Ⅱが共同問題になっています。
通学圏として近い立川国際と都立武蔵との比較では、
立川国際:適Ⅰ(独自)、適Ⅱ(共同)
都立武蔵:適Ⅰ(共同)、適Ⅱ(大問のうち、社会のみ独自)、適Ⅲ(理系問題・独自)
という感じです。
また、調査書と適性検査結果の割合ですが、南多摩は都立10校の中で、調査書の評価割合が最も低い、20%とされております。
具体的な計算方法としては、
調査書:340点満点→200点満点換算(20%)
適性Ⅰ:100点満点→計算処理後の実質得点267点満点(27%)
適性Ⅱ:100点満点→2倍→計算処理後の実質得点533点満点(53%)
上記、合計1000点満点での評価です。
これも、立川国際、都立武蔵と比較してみましょう。
<立川国際>
調査書:340点満点→200点満点換算(20%)
適性Ⅰ:100点満点→3倍の300点満点(30%)
適性Ⅱ:100点満点→5倍の500点満点(50%)
上記、合計1000点満点での評価。
<都立武蔵>
調査書:425点満点→400点満点換算(25%)
適性Ⅰ:100点満点→4倍の400点満点(25%)
適性Ⅱ:100点満点→4倍の400点満点(25%)
適性Ⅲ:100点満点→4倍の400点満点(25%)
上記、合計1600点満点での評価。
この3校の比較は面白そうなので、また別の日にでも記事を書きたいと思います。
さて、先日記事にした南多摩見学の際、いただいた資料一式の中に、昨年度の適性検査問題が入っていました。(回答や解説はありません)
妻:「おおっ、この回答用紙の手触りの良さがすごいな。これは本物かもしれないね。」
青:「多分、問題用紙も回答用紙も本物なんだろうね。」
妻:「私は、適Ⅰは作文だと思い込んでいたけど、作文以外の問題もあるのね。」
青:「問題文を読んで答える問題もあるけど、いずれも記述式問題で、全体で3問しかないからね。事実上の作文問題じゃない?」
妻:「この適Ⅱの最初の問題(大問1のこと)なんか、結構簡単だと思っちゃったけど。」
青:「大問1は算数問題だから、チリ太郎には簡単だろうね。ただ、全ての問題において問題文が長いのと、諸々ある条件を正確に読み取らなければいけない部分が要注意だね。時間は全部で45分だから。」
妻:「たしかに時間はネックだろうね。」
妻:「私は大問3までは読まなかったけど、大問2は社会系で、『考えを述べよ』的な問題があったね。これはチリ太郎には難しいと思ったよ。」
青:「現状のチリ太郎じゃあね。まあ、1年かけてできるようにするんでしょ。」
チリ太郎は学校で過去問をいただいた際、どちらもササっと目を通したらしいのですが、家に帰ってきて、適Ⅱの問題用紙をじっくり見ていました。
青:「どう? 難しい?」
チ:「この算数の問題は、『えっ、簡単』って思ったけど、社会の『考えを述べよ』とか『説明せよ』って問題は、何て書いたらいいか難しいね。」
青:「まあ、記述系の問題は、都立中高一貫どころか、私立の上位校でも出るわけだから、頑張ってトレーニングしていくしかないよね。」
さて、チリ太郎は何か感じてくれたでしょうかね。