秋篠宮悠仁さんの進学先が決まりましたね。
東大進学という噂に熱心に反対していた方々は、筑波大と聞いて一安心でしょうか…。
まあ、そんなわけありませんよね。筑波大だって立派な難関大学ですしね。
案の定、「一般受験なら文句は言わないが…」というご意見を多数目にします。
SNSが発達し、誰もが自分の意見を発信できる世の中になる一方、皇族の人数は少なくなり、特に若年・青年皇族に対する世間の注目は増すばかりです。
そんな現代日本において、本件に関しては「特権行使許すまじ」という空気をヒシヒシと感じます。
皇族が生活しにくい世の中ですね。
私も、そうした批判的な気持ちを持っていないわけではないのです。
特に、同じぐらいのお子さんを持つ家庭は神経を逆なでされることもあるでしょうし、その気持ちはよくわかります。
ただ、トータルで見ると、本件に関しては秋篠宮家に同情してしまいます。
変ですかね?
今回の悠仁さんの進学問題については、幼稚園、小中、高校、大学と節目節目で特別な制度や推薦を駆使しての進学であったことが批判を招く形になっています。
ただ、私は宮家側が悠仁さんに箔をつけようとゴリ押しした結果ではなく、ただその時その時に合った最高の環境を用意してあげたかった。その気持ちが形になっただけなのかなと思っています。
皇族に学歴は必要ありません。
高い教養は必要ですが、特定の学校に在籍していたというような肩書はほぼ不要であり、そのことは宮家も承知していることと思います。
世間は「学習院でいいじゃん」と言いますが、多分、親の考えとして「もう少し市井の人と近い環境で学ばせたい」と思って、その結果が節目節目の進学選択になっただけなのではないですかね。
それが大きく裏目に出てしまった。
世間の空気を見誤ったというのですかね…。
悲しい現実ですが、国民は皇族が市井に降りてきてくれることより、「決められた中でおとなしくしててよ。庶民の生活に干渉するようなことしないでしょ」と思っていたという…。
皇族も人間ですからね。
我々と同じように我が子はかわいいでしょうし、我が子の成長に合わせて最適な環境を用意してあげたいと思っているでしょう。
同時に、これからの皇室を担う希望として、「こう育てたい」という思いも強かったことでしょう。
しかし、一方で子育てというのは意図したとおりに進むものではありません。
皇族も人間ですから、家族間がギクシャクしたり、子が親の言うことを聞かなくなったり、本人自身も何がしたいのかわからなくなったり。そんなこともあるでしょう。
皇族の子だから聞き分けがよいなんてことは無いでしょうし。
子育て面でも、我々と同じように苦労されているはずです。
そのように、我々と同じように苦労しつつ子育てに取り組んできた結果が、かなり裏目に解釈されてしまっているのではないでしょうか。
まあしかし、もういい年である秋篠宮家の皆様は、そうした自身にふりかかる逆風は自力でなんとかなさるしかないでしょう。
唯一の心配は、一家の逆風に巻き込まれた悠仁さんの今後ですね。
ひ弱に見えるとか、成績がイマイチらしいとか、週刊誌でもSNSでも、本当に散々なことを言われて、「皇族だから」の一言で済ますにはあまりにも不憫です。
あれぐらいの年代の子なんて、大人から見れば頼りなく見えて当然です。
仕方がないこととは言え、国民全体が注目し過ぎですし、期待し過ぎなのですよね。
将来、天皇になることが有力であるとはいえ、18歳の段階では人並みであっても問題ないじゃないですか。
あと10年ぐらいは、温かい目で見守ってあげられないものかなと思ってしまいます。
そういう観点で、悠仁さんにはよい大学生活を送ってもらいたい。
筑波大学は「陸の孤島」などとも言われますが、いい感じに親からも世間の目からも離れ、自分というものをしっかり造るのに適した環境です。
私自身、30代で自立した人間になっていたかなと思ったとき、決してそうではなかったと思います。
皇族だから、税金で暮らしているのだから、それなりの年齢になったら国民の望むしっかりとした人物でいてくれないと困るというのは、なかなか厳しい要求水準だと思います。
我々と同じように、
成功したり失敗したりしながら経験を積み、人間力を高め、
最終的に、実感を持って国民の気持ちに思いをはせることができる人になってもらえたら。
そんなふうに思っています。