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受動型と能動型

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チリ太郎の受験を終えて、子供の特性と中学受験の乗り越え方を少し考えてみました。

N=1で出すには想像力が逞しすぎる内容かもしれませんが、2023年以降受験のご家庭の参考になればと思います。
また、教育の専門家から見れば、「それは教育学や発達心理学でいうところの〇〇だよ」みたいなご指摘があるかもしれませんが、無学な者の話として読んでいただければと思います。

チリ太郎を見ていて、また受験を終えてみて思ったのは、

チリ太郎は「受動型勉強」の子だったなということです。
その特徴は、家庭学習で自発的に何かに取組むことは皆無であり、ルーティンで決めた家庭学習ならそこそこは取組むことができ、一番学習効果があるのが塾で講義を聞いている時間というタイプです。
このタイプの子は手を動かすことも面倒くさがるので、最低限のことは誰かが指導してやらせる必要があります。

これとは逆に「能動型勉強」が得意な子もいると思います。
自発的に自分に合っている勉強を取り入れたりできる子で、このタイプの子はおそらく、世間で言われるような「自走モード」に入ることができる子だと思います。
また、このタイプの子は通塾に限らず、家庭学習をメインにしても(しっかりした指導者がいれば)中受を乗り切ることができるのではないでしょうか。
受動型の子とは逆に、手を動かすことについても苦にしないと思います。

それで、私が気を付けなければいけないと思ったのは、

受動的=悪

ではないということです。
これはあくまで、その子の特性ですので、特性に合った指導をしたらよいのです。

例えば、チリ太郎のような受動型の子は、いつまでたっても自走しません。
家庭では親の世話、塾では先生の世話が必要です。

しかし、それは悪いことではありません。
これは学習スタイルの問題であり、人間としての自立はいつか別の形でするはずです。

それを人間的な自立と混同し、いつまでたっても自走しないと批判することは避けなければならないと思いました。

受動型の子にもすごく良いところがあって、
とにかく、「塾に通わせていれば伸びます」
また、無駄に書かせたりしなくてもよいためノート類が少なくて済みます。
そして、演習少な目でも伸びるので、意外と短時間で偏差値が伸びていくのではないかと思います。

親として、これほど楽なことはありません。

もちろん、学習の躓きを塾でフォローいただけない場合は、その役目を親がする必要があるでしょう。
その点、チリ太郎のように個別指導+集団指導の志望校対策というのは受動型の子にとってかなり相性がよい学習環境だったのかもしれません。

また、チリ太郎がそうであったように、受動型の子は書くことを面倒くさがるのですが、これも無理にやらせる必要はないかと思います。
見たり聞いたりして覚えるのが合っている子なら、それをメインにしたらよいと思います。
こういう子は書かないからといって決してサボっているわけではないのです。
まあ、国語の記述や漢字、理社の用語暗記などは最低限書かせる必要があるのですが、私はこれも本当に最小限にとどめました。

つまり、こんな感じです。

・コアプラスは答えを書かせたりせず、眺めるだけ。(赤シートは自由に使い)何周も眺めるだけ。書けるかどうかは模試などでぶっつけ確認。
・漢字も眺めるだけ。最初は書かせようとしたのですが、合っていないと思って途中で諦めました。本人が「書ける」と思うなら多分間違えることは少ないと判断し、(赤シートは自由に使い)眺めるだけにしました。
・国語の記述も練習問題は書かせますが、答え合わせなどで自ら書き直しをさせたりさせることはしませんでした。模範解答をしっかり眺めておしまいです。

上記のような勉強法は、普通ですと「絶対おすすめできません」

しかし、だからといって、無理に書かせたりするとものすごい時間を食います。

私は、中受に限定しての判断ですが、

チリ太郎に関しては無理に書かせても定着する期待は薄い一方で、人の2倍から3倍の時間を要し、非常に効率が悪いと判断しました。

これは将来の学習においてはどこかで矯正したり、本人が気づいて自ら軌道修正していかなければなりませんが、「中受を乗り切るだけ」なら、学習効率が良い方に妥協するというのはあってもよいかと思います。

まあ、一番言いたいのは…

受動型の子は親が理解をしてあげる必要があり、かつ、学習の指導者にも恵まれる必要があるということです。
何といっても、世の中は能動型の学習を模範的な姿として認識していますので、多くの親御さん、指導者がそういう方向に型に嵌めたがります。
その指導が悪いというわけではないのですが、その子が転換するタイミングに合っていれば以降は良い方向に回っていきます。
しかし、その子のタイミングでないときにモデルチェンジを迫っても、これは難しいと思います。(一番良いのは、本人が必要性を理解したタイミングで転換することだと思います。)

なんの理論にも基づかない話ではありますが、もし、チリ太郎と似た子をお持ちのご家庭があった場合、参考にしていただきたいです。
勉強法を参考にして欲しいとは思いませんが、

「そういう考え方もあるかもしれないな」

という寛容さをもってお子さんを見守ってほしいと思います。

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