女優の竹内結子さんが亡くなられたとのニュースを見まして、大変驚きました。
芸能界での自死が続いていますが、自死報道は近しい人、近い境遇にある人、ファン等に伝染しますので、注意が必要です。
三浦春馬さん、芦名星さん、藤木孝さんと俳優業の方の自死が続いていましたが、今回、幼いお子さんをお持ちの竹内結子さんが亡くなられたことで、今後、報道が広がっていく中で、一般人の方でも近い境遇にある方に対するケアが必要だと思います。
さて、日本はOECD諸国の中でも、自死が多く、特に成人男子の自死が多いことが特徴であると言われています。
その原因を1つに絞ることは難しいと思いますが、それなりに発展を遂げて先進国となった日本において自死が多いということは、少なくとも、文化や教育などと無縁ではないだろうと思います。
文化面で考えられる要因としては、体面を重んじる「恥」の文化、高い倫理観、協調性と自己犠牲の精神などが、ある立場において生きづらさに繋がることが想像されます。
しかし、これは勤勉で高い倫理観を持ち、他者へ思いやりに満ちている日本人の長所の裏返しでもあるので、容易に捨て去ることはできません。
また、教育面に直接の問題があるとは思いませんが、先に挙げた日本独特の文化が教育によって支えられているということを考えられば、無関係とはいえないでしょう。
ここからは私の想像も入っていますので、間違っていたら大変申し訳ないのですが、現在の学校の教育で「いのちの教育」というと、
「様々な命」を知る→「様々な命」を尊重することを学ぶ→「様々な命」の中に自分の命があることを知る→他者の命と同様に自分の命も尊重する
というような流れで学習が進むことが多いと思います。
命に優劣が無いことが前提ですので、学校で教える内容としては至極妥当です。
しかし、この内容ですと、自分の命の尊重は他者の命を尊重することの延長にありますので、「自死を防止する」という観点では少し弱いですよね。
私は、公教育において「自分の生を全うする」ということがもう少し強調されてもよいかと思います。
極端に言えば、他者の生の尊重よりも先に、自分の生を全うするということについて、深く掘り下げて学ぶべきかと思います。
まあ、そうした考え方は、一歩間違うと「自己中心主義」に陥ってしまいがちですので、学校でそういった教育は難しいかもしれません。
やはり、親が教えていくべきですかね。
思春期前の子供にはまだ早すぎて、何を言っているのやらという感じかもしれませんが、そうですね、人間、30歳くらいまでは、「生きる」ということについて学ぶことがたくさんあります。
折に触れてそうしたことを教え、共に考えるためにも、まずは親である私自身が自分の生を全うしなければいけませんね。