直前期の大逆転はあるのか?
この点について、塾の講師や専門家のお言葉は微妙にニュアンスが異なります。
私はこれまで
・直前に伸ばそうと思っても、そんなに伸びるものじゃない
・もうこの期間は調整程度のことしかできない
というご意見や
・油断しているとゴボウ抜きされる。そういうことが毎年起こる
・受験日当日まで伸びる
というご意見を直接耳にしています。
見解としては、真逆に近いですよね。
もちろん、受験生本人や親を叱咤激励したり、無理をさせないなど背景にある思惑も関係しているのでしょう。
しかし、実際のところはどうなのでしょう。
この時期の逆転は結構起こることなのか…?
この点、私はマラソンのラスト、競技場での勝負をイメージします。
マラソンのラストってどんな感じでしょうか?
頑張るとか、死ぬ気でとか、力を振り絞れとか…
そう言われてタイムや結果が大きく変わりますかね?
ほぼ、無いですよね。
接戦であれば、
目先の1、2人との勝負ならば話は違いますが、
ラストで前の人をゴボウ抜きなんてことはほぼ起こりません。
ただ、大逆転が起こり得るケースがあります。
それは、
「ものすごく余力を残している選手」の場合ですね。
例えば、ゴールを意識せずに走ってきた選手がいて、
「あっ、えっ、もうゴールなの? そうか、最後ぐらいちゃんと走ってゴールするか」
みたいな選手がいたら、ゴボウ抜きも大いにあり得ます。
そもそも、多くの選手がゴールから逆算して走っていますから、最後に余力を残している人なんてほとんどいません。
そんな中にこういう選手がいたら、前にいる選手は並ぶ間もなく交わされてしまうでしょう。
交わされた選手はショックを受けるでしょうが、その時点においては余力の違いはあまりにも大きな差となります。もう、努力とか一生懸命とか、死ぬ気でとか、そんな精神論では覆すことができません。
では、中受における余力とは何か?
おそらく、
・勉強に対する純粋な興味
・これまでの勉強時間(過密スケジュールになっていないこと)
・未対策、未履修分野の残り具合(伸びしろ)
・精神的な成長の余地
みたいなことかなと思います。
これらの要素が複数重なることで、僅かながら大逆転が起こるのだと思います。
要するに、これまで成績が振るわなくても、受験勉強にまだ飽きずに純粋な興味を持っている子に大きなチャンスがあるということです。
さて、我が家の場合、
短い期間で受験対策をしてきたチリ太郎の余力がどんなものか。
その真価は埼玉入試以降に発揮されるのかもしれません。(意外と既に余力無しというケースも否定できませんが…。)