チリ太郎のやらなかった(やれなかった)受験対策を振り返るシリーズ、第5回は「習い事の制限、学校への登校の自粛」です。
チリ太郎が習い事として通っていたのは、スイミングとそろばん(+あと1つ)で、それぞれが週1回の頻度で1時間程度の習い事でしたので、模試や試験本番と重なる日以外は全部通い続けました。
しかし、これをもって「習い事は止めなくてよい」なんて結論には当然なりません。
スポーツクラブに通われているお子さんは体力的にハードですし、女子に多いバレエやピアノは発表会や個人練習などで膨大な時間を使います。
こういう習い事って、個人の都合に合わせてスケジュールを組めたらよいのですけどね。そうはいかないものばかりです。
また、体力的、時間的問題に加えて、上記のような習い事は「心理的な影響」も考えなければなりませんよね。
チリ太郎のようにライトな習い事は、受験勉強の疲れや本番へのプレッシャーを軽減する「息抜き」の役割を果たすこともあると思います。
しかし、重めの習い事は、人間関係が絡んだり、試合や発表会という別の大きなイベントがあったりしますので、制限したり止めたりすることが心理的に「どっちに転ぶか読みにくい」面がありますよね。
仮に、チリ太郎がサッカーや野球などのクラブチームに入っていたとしたら…。
多分私はギリギリまで「両立」を勧めたと思います。
その場合の受験への影響については、第一志望は変えないと思いますが、そのことで併願校を調整するよう動く気がします。(つまり、入りやすい学校も視野に入れるということです)
この点は、ご家庭の方針が如実に出るところかなと思います。
私の場合だったら基本は上記のような方針のもと
・子供の様子、特に習い事との関係性をよく観察して子供への影響を想像する
・子供と話してみる
・家族で相談してみる
というような感じにすると思います。
また、「子供と話す」部分については、お子さんの性格により「自分の気持ちを言葉にできる子であるか」「素直なタイプであるか、少し捻ったタイプの子か」というような点に注意が必要かと思います。
「受験直前に学校を休むか問題」も習い事と似たところがあります。
ただ、こちらは義務教育ということで重みが違いますので、それ単体で様々な議論が噴出する傾向がありますね。
我が家は本番日以外に学校を休みませんでした。(1日だけ、土曜授業の日が模試と重なったため、休みましたが)
一番大きな理由は、
「学校を休んだからといって合格に近づくとは思えない」
と心底感じたからです。
チリ太郎のそのときの生活態度などを見ていて、
・学校に行った方が生活のリズムが良さそう
・学校を休んでも、絶対にその分勉強をすることはない
・学校を休んでやらせることも特に思いつかない(私は仕事に行っていますし)
・在宅勤務をする妻が限界
こんなことから、予定どおりではありましたが学校に通わせ続けました。
上記のとおりですので、私は「学校を休ませるのは問題だ」派ではなく、
むしろ「その子の状況によって学校に通うかは好きにしたらよい」派です。
一言加えるとすれば、
「受験勉強といっても、学校で習う内容の延長だよね」
とは思っています。
ここを「分離している。異なるもの」と考えているご家庭はどうしても、「学校にいる時間がもったいない」と感じてしまいますよね。
習い事の問題でも、学校に通うかの問題でも、決断の理由と動機にそのご家庭の色が強く出ると思います。
我が家の場合は、
受験の結果は子供の将来に大きな影響を与えると思うけど、習い事や学校生活にも、子供の成長に必要な要素がいっぱい詰まっているから、受験があるからといって決して疎かにはできない。
と考えたというところでしょうか。
受験はわかりやすい人生の大イベントではありますが、これに対して日々の生活の重要性をどの程度に位置付けるかで、ご家庭の対応が異なってくるのかなと思います。