6年間の中高一貫校生活は様々な区切り方があると思うのですが、個人的には1/3ずつ2年間を節目にして区切るのがしっくりきます。
それで、序盤(中1・2)、中盤(中3・高1)、終盤(高2・3)の節目にそれぞれの大きなテーマ・課題があるように思いますが、序盤は「中高一貫生活に慣れる」ということが重要なテーマであり、終盤は何といっても「大学受験準備」になるのだろうと思います。
チリ太郎は序盤を終えたわけですが、人によっては、
「えっ、学校生活に慣れるのに2年かかる?!」
とおっしゃる方もいると思います。
このあたりは受け手である学校側の管理体制なども関連しますし、なんといっても子供本人の特性にもよります。
少し考えを整理するために要素を分類しますと、
中高一貫校の序盤の課題で「学校に慣れる」ということを大きな目標と考えたとき
・生活リズムに慣れる
・学校の学習進度についていく
・人間関係を構築する
という個別の課題が想定され、親の所感からすると
「一番遅れていた課題がそこそこ解決されたとき」に、「学校生活に馴染んできた」と感じるのではないかと思います。
チリ太郎の場合、学校生活を含めた生活リズムは(親がせっせと世話を焼いたため)慣れるのに大変であったという印象はありませんでした。
また、学業面では、学校から出る課題をこなすという面で少し大変だったという印象はありますが、トータルの成績などから判断するに、授業を理解して学校のカリキュラムについていくという大きな目標は達成できた気がします。
では何が大変だったか?
やはり、人に馴染むという部分に時間がかかった印象があります。
もちろん、親は学校での様子を見られないため多くは本人の様子からの推測であり、個人面談での担任の先生からの報告なども加味した感想です。
それこそ、最初の頃はクラス内でのトラブルもありました。
チリ太郎の学校生活は中1の最初の方から「友達がたくさんできて楽しい学校生活」という感じではなかったと思います。
この点は本当に人それぞれで、また、広い意味では(人間関係など重要視しない等)その人の価値観、人生観にも左右されます。
ただ、チリ太郎の場合、担任の先生が支えになってくださったことがとても大きく、そのおかげで時間をかけながらも周囲に馴染んでいくことができたと思っています。
本当にありがたい話です。
新しい環境に入ると人間関係というのは白紙からのスタートですが、チリ太郎のように人間関係を構築するのが上手でない人(私も妻もそうです)は、どうしても時間がかかります。
人間関係というのは早期に固めた人達を中心にクラス全体の構図が決まるため、出遅れ組は普通の倍以上の時間をかけて自分の居場所を確保する必要があるためです。(私の個人的な見解です)
こういうとき、支えになってくれる人がいるというのは大変重要で、それが特定のクラスメートだったり、部活動などの友人であったりしてもよいのですが、多分、チリ太郎にとってはそれが担任の先生だったのではないかと想像しています。
そうした支えがあり、現在のチリ太郎はようやく「学校に馴染めている」という状態まで来られたと思います。
2年かかったといえば長い気もしますが、正直、道を踏み外さずに来られたなら、そこにかかる時間など問題にはならないですね。
チリ太郎の例を見て思ったのは、
「柱となるもの」の重要性
「支えとなってくれるもの」の重要性
です。
子供が成長していく過程で様々な課題があるわけですが、何かを柱とし、あるいは何かが支えとなり、子供は難しい課題も克服していきます。
親は…
支えになってやれそうに思うのですが、
子供が外で人間関係を構築するという課題においては、「直接の支えになることができない存在」だと思っています。
そういった点で、親もなかなか手を貸してあげられない課題をかろうじて克服し、チリ太郎の中高一貫校生活は「ようやくスタートラインに立った」ところなのかもしれません。