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外からは見えないモチベーション

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ヒロ様からご質問をいただきました。

一般的な内容になるよう改変させていただくと、(ご容赦ください。)

「成績は結構良い方であるが、家庭学習が今一つでモチベーションが高いように見えない。
そんな子のモチベーションアップ(維持)はどのようにしたらよいか?」
というご質問内容です。

子供が中受に臨むモチベーションには色々あると思います。
・志望校への憧れ
・塾の授業への興味
・親の喜ぶ顔
・もう勉強したくない(だから今頑張る)

本当に色々あって、複合的であったりもすると思います。

そして、モチベーションというのは意外と外からは見えないことが多いと思います。
また、外に表れるようなケースがあったとしても、それをその通り信じてよいか疑問であるとも思います。

例えば、口では、

「おれゼッテー麻布行くし。」

などと言って、志望校への思いが強いのかなと思わせるも、行動はあまり伴わない子はよくいると思います。

一方で、何のために中受に臨んでいるのか外からは全く読めないのだけれど、しっかりコツコツ勉強する子もいると思います。
ただ、そういう子が「モチベーションが高い」かというと、そうでもなくて、実はただそういう性格だったという場合もあると思います。

そうして考えると、子供の勉強に臨む姿勢をどう評価してよいのかわからなくなってしまいそうです。

我が家の場合、チリ太郎は最後まで「目に見えるヤル気」みたいなものは見せずに終わりました。
よく言われる「やる気スイッチ」的なものも、見つからない、入らないという感じで、むしろ本番が近づくにしたがってゲーム時間が増えていた感さえありました。

それで、私は結局どうしていたかと言いますと、

チリ太郎がある程度の結果を出しているうちは、「多分親の見ていないところで集中してやっているのだろう。そうでなければこの成績は維持できないはずだから。」

と思うことにしていました。

まあ、妻の場合はややオールドスタイルな人間で、チリ太郎と接する時間が長かっただけに、

妻:「なんなんだ、毎日グダグダしてゲームばかりしおって。ちょっとはやる気をみせてくれないと、こっちもサポートのしがいがないじゃないか。」

としょっちゅう衝突していましたが、私は少々複雑な思いで見ていました。

今になって思うことがあります。

「上位の子って、外からは見えないモチベーションを(本人も知らないうちに)持っているのではないか?」

ということです。

そのモチベーションは何かというと、

「勉強がわかる」、「よい成績をとった(維持できている)」
というモチベーションです。

これって本来はどの子にも共通のモチベーションであるはずなのですが、上位の子というのはこのモチベーションを元に日々の学習で好循環を生み出すことができるので、結果として成績が良い(落ちない)のではないか。

私はそういうふうに推察しました。

そんなことを踏まえると、ヒロさんへのアドバイスはとてもシンプルなものになると思います。

つまり、

・現時点でゴリゴリに勉強をしていないのに上位をキープできている子というのは、基本的に勉強に対するセンスが良い
・そういう子は自分の中に学習の本質的なモチベーションを持っている可能性が高い
・結果として、勉強不足とか、その他のモチベーションの問題で成績が低迷していく可能性は低い
・親ができることとすれば
1. 模試など、本人の実力を試す機会を定期的に確保すること
2. 良い成績をしっかり認めてあげること
3. 一時的に悪い成績があった場合も、できている部分をしっかりと褒めること
ぐらい。

もし、一時的に成績が低迷するシーンがあったとしたら、(完全に私の想像ですが)それは「勉強量でライバルに抜かれた」というより、学習のどこかにボタンの掛け違え的なモノが生じている可能性を疑った方がよいかなと思います。(つまり、塾相談案件ですね。)

そうそう、最後に、私が何を根拠にこんな話をしているのかという話を少々お話したいと思います。

私がチリ太郎の受験を見ていた中で、チリ太郎が駒東合格の次に嬉しそうにしていた瞬間っていつだろうと思い返したとき、

「1月の駒東そっくりテストで上位の成績をとった時」を真っ先に思い出します。
失礼な話ではありますが、併願校の合格より明らかに嬉しそうにしていました。

志望校別のテストでよい成績、よい順位が取れたことがそんなに嬉しいんだなって少し意外に思いました。
どちらかというとチリ太郎は人と順位を争うことを好む方ではなかったので、私には余計にそう思えたのでしょうね。

その時に私が気づいたのは、

チリ太郎は親の見えないところで「自分なりには努力」していて、それが「苦手分野であった国語の記述問題の克服」という形で現れたため、殊の外喜んでいたのだなと。
そして、受験期間中ずっと、外からは見えないモチベーションを持って、親も気づかない戦いをしていたのではないかと。

そんなふうに思いました。

頼りないように見えて実はしっかりしている。
上位層にはそんな子が多いのではないですかね。

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コメント

  1. ヒロ より:

    青ティさま

    この度は大変ご丁寧にお答えいただきありがとうございました。

    青ティさんの記事は細かい分析とわかりやすさ、
    他とは違った視点などなど
    何度もうなずきながらあっという間に読ませていただきました。

    息子の中受に臨むモチベーションを感じられない中で
    頑張ってるなあとは思っているのですが、
    青ティさんがおっしゃるように
    親には見えていないやる気があるのかもしれません。
    いやっ、何かやる気がなければ遊び盛りの時期に、
    週3回の塾、週末のテスト、長期休みの講習などなどできないですよね。
    うちは夫婦揃ってストロングスタイル気味なので
    もっと楽な気持ちで受験期を乗り越えていくべきだと思いました。

    前回の記事(妻が泣いた日)も我が家を見ているようでした。
    怒ったり、泣いたりで
    簡単に子供(大人も)って変わらないですよね。
    でも、奥様の気持ちとてもよくわかります。

    チリ太郎くんほどの勉強のセンスはないですし、
    これからも小言を言ってしまうと思いますが、
    結果に対してもっと褒めてあげつつ
    我が家なりのモチベーションup術を取り入れていければと思っています。

    今後もブログの更新を楽しみにしております。
    (青散歩も好きです!)