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均質性と多様性

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チリ太郎の中学受験を振り返りますと、今ぐらいの時期は梅雨などもあり、少々ヘバっていた印象があります。
受検対策を遅く始めたチリ太郎ですが、遅く始めた子は「余力十分」みたいな先入観をもってしまいそうなところです。
しかし、ジメジメして気温の上がってくる季節は万人の体力とヤル気を奪っていきます。
室内での熱中症に気を付けるとともに、その手前の段階の様子にも目を配りたいところです。
室内の環境は快適にしたつもりでも日中の活動は学校ですから、蒸し暑さからくる疲れが帰宅してから出るということもあるでしょう。
「やる気の問題だ」と精神論を持ち出すとお子さんがダウンしてしまいかねませんので、注意が必要ですね。

さて、そんな注意喚起とともに、中受におけるこの時期特有の課題といえば

「志望校検討」

です。

チリ太郎の受験期にはまだ私の頭が整理されていなくて自覚していなかったのですが、中学に進学した後に考えが整理されることがあります。

本日はそんなことを記事にしてみたいと思います。

学校を選ぶ際に比較的大きな括りとして、
別学・共学、立地、偏差値及び試験日、校風などから参照すると思うのですが、昔から思っていたことがあります。

「校風」って理解するの難しくないですか?

よく、「なぜこの学校を志望したのですか」という問いに、

「校風が気に入って」

なんていう返しがあったりしますが、私は昔も今もセンスがないのか、この校風を感じ取るということがうまくできません。
私自身が把握できていないため、「校風」という言葉を会話に出すとことにも気が引けてしまい、その言葉自体を使用する機会が少ないです。

そんなセンス無しの私は、チリ太郎の受験校を選ぶ際に校風とは別に何を指標としていたか? と考えたとき、当時は自分でも理解できていませんでしたが、

その学校の生徒の「均質性」を見ていたのかもしれない

と最近気づきました。

皆さまも無意識にそういう観点を持っておられると思いますが、その学校に集まる生徒が比較的「均質」な集団か、「多様性」のある集団かということです。

実はこの観点は、観察者の主観というより、その学校の形態によってある程度推測することができます。
漠然として把握しづらい「校風」よりも、割と確かな観点かなと思います。

例示するならば、以下のような項目から推測が可能です。

〇試験日:1回試験か複数試験か? 1回試験ならば比較的均質な生徒が集まり、複数に分かれれば生徒の質は多様化する。

〇帰国子女の別枠試験有無:帰国子女枠が一定数ある学校はその分生徒の質が多様化すると考えられる。

〇附属小や高校入試の有無:完全中高一貫とそうでない学校では明らかに生徒の均質度に違いが出ると思われる。

〇面接の有無:面接のように人物を選ぶという行為は、意識的に又は無意識にその学校に合う生徒を選んでいる可能性が高いので、均質度が高くなると思われる。(「そうでない」と言われるかもしれませんが…)

上記のような要領で「こういう制度・枠組みならば生徒が均質化する、あるいは多様化する」という風に分析していきます。

この観点でいくと、御三家などは1回試験ですし、総じて生徒の均質度が高いと言えます。
ただ、御三家ぐらい上位に位置していると、学力で一定値をクリアした上でかなり個性が分かれる可能性があり、そこで多様性が出てくることが考えられます。(学力は当然のことながら、それ以外の面でも凄い子がゴロゴロいるイメージです)
私はそういうところが御三家の「魅力」なのかなぁと思ったりします。

さて、話を戻しまして、その分析に何の意味があるのか?

私はチリ太郎の中学進学を考えたとき、少なくとも中学校のうちは「均質な集団」の中にいた方がよいだろうと考えました。
まあ、中受をしている時点で公立中学よりはある程度均質な集団になりますけどね。
ただ、希望としては「均質であればあるだけよい」「その方がチリ太郎に合っている」と思っていました。
このあたりは親の主観でしかありませんが、チリ太郎は多様な環境に入ると、それを楽しむとかそれに馴染むより、少々混乱してしまう恐れがあると考えておりました。

もちろん、世のトレンドは「多様性を認める時代」ですので、中学高校においてそういう環境を望むご家庭の方が増えているかもしれません。
ただ、私は「そういう環境の中で多様性を感じ取る」ことよりも、「一歩引いた立場から多様性を学ぶ」方がチリ太郎に合っているかなと思いました。
まあ、多様性に富む環境に飛び込んでいくのは、大学ぐらいになって、自分の行動にある程度の責任が持てるようになってからでもよいかなと思ったわけです。
(最終的には他者を認める知性・感性は備えて欲しいので、そこはどこかで学んでほしい)

結果として、チリ太郎の選んだ学校はかなり均質性の高い学校であると思います。
これは誉め言葉であり、均質性が高い=閉鎖的、画一的といったマイナスイメージを指すものではありません。本当に素晴らしい学びの場を提供してくれています。

あまり参考にならない記事かもしれませんが、これから志望校選び、学校研究をされる親御さんで、似たようなことを考えておられる方は何かのヒントにしていただければ幸いです。

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コメント

  1. ヒロ より:

    こんにちは!

    安易な学校選びをしている我が家が恥ずかしくなってしまう今回の記事でした。

    我が家の学校選びは、
    第一次選考:息子のレベル・通学時間を考えるとこの辺だね
    第二次選考:グランドがあって部活を思いっきりするならここでしょ
    その程度です。大丈夫ですかね。汗

    均質性ってマイナスなイメージ(特に画一的)を持ってしまうのですが、青ティさんの考える均質性の良さってどんなところですか?

    • 青ティ より:

      ヒロさんこんにちは!

      レベルと通学距離、重視すべき学校環境と重要なところは押さえてますよね。
      ソフトに関しては主観や想像もあって不確かなので、考え過ぎるのもかえって良くないかもしれません。(記事を書いておいてなんですが)
      均質な環境は確かにマイナスイメージがありますが、一体感を持ちやすい、管理が楽、トラブル低減などの利点があると思います。
      私は過保護なのかもしれませんが、いずれ社会という多様な環境には出るので、中高は「そこに戻れば似た仲間がいる」という心の故郷的な場所になってくれればよいかななんて思ってます。

  2. ヒロ より:

    青ティさん、お返事ありがとうございます!

    均質性のマイナスイメージが強くて青ティさんコメントはなるほど~です。
    世間が多様性=新時代みたいな風潮のせいか、均質性の良さが影に隠れてしまっているように思います。

    青ティさんの色々な角度からの考え方はいつも面白いです!