中学受験の受験年組は夏休みが終わった9月あたりが1つの大きな節目になりますが、そこから2ヶ月経過して11月に入りますと、かなり本番が近づいてきていると実感すると思います。
実際には、2/1基準なら残り3ヶ月、埼玉受験から考えれば残り2ヶ月というところで、直前期というにはもう少し時間があるのですけどね。
チリ太郎の受験を思い出しますと、この時期にはまだ第1志望校の過去問で合格者最低点に届いていなかった頃なので、塾などで「大丈夫です。順調です」と言われても、保護者は不安でたまらない時期であったりします。
どの子もおそらく同じような状況で、要するに、受験生は最後の最後まで実力が伸びるのですよね。(周りも伸びますので伸びてる感覚はありませんが、過去問や模試の出来を見れば、間違いなく伸びているはずなのです)
本番が近づくと、親としては模試や過去問の成績が気になりだします。
気にした結果、褒める方向で声掛けをできればよいのですが、どうしても「失点している部分」を気にしてしまうと思います。
チリ太郎の受験のときにも、まだこの時期は国語の記述問題などはほぼ白紙で出していましたし、苦手であった社会、理科の地学・生物分野、算数の計算問題など、課題は結構あった記憶があります。
ただ、私はあまりそうした「失点した部分」「できていない部分」に目を向けないようにしていましたし、そこを短期間で改善するような対策ということも考えないようにしていました。
一貫した考えとして、
「難関校はどこも、7割ぐらい得点できれば合格できる。ケアレスミス、覚えきれていない知識、実力で解けない問題、全て含めて3割ぐらいはできなくても問題ない」
と思ってしましたし、チリ太郎にもそのように声掛けしていました。
「全体で7割といってもそれはテスト全体の話であって、難易度の低い問題や得意分野はミスなしの満点を目指すべきでは?」
みたいな考えを持たれる方もいらっしゃると思いますが、私はこの点についても、
「単純ミスを完全になくすのは相当難しいので、サービス問題でも8割から9割を目指す感じで」
と思っていました。
とにかく、「1点に拘り過ぎない指導、声掛け」というのですかね。
世の中の指導としては真逆の方針が多くて、
本番のテストでは合格者最低点の前後に数十人がひしめいているケースがほとんどであることから、
「その1点が合否を分けるかもしれない」
「1点2点を大事に積み上げる」
「防げる失点には対策を」
というような指導をすることが多いと思います。
特に、塾などはそういう指導をしますよね。
ただ、そういう指導、声掛けが馴染む子とそうでない子がいる気がするのですよね。
集団指導の場で全体に語ったなら、実際にはそうした指導が馴染まない子には逆効果になり得ます。
私は、多くの子にとってそういう声掛けは必要なくて、むしろプレッシャーをかけるだけの不必要な行為になると私は思っています。
私、チリ太郎の受験で1つ、子の特性を見誤っていた事項がありました。
チリ太郎はプレッシャーや緊張をあまり感じないタイプの子だと思っていたのですね。
2月1日の本番日、チリ太郎がド緊張をしているのを見て本当にビックリしましたし、少し心配もしました。
埼玉受験のときにはそこまでの様子は見られなかったので、余計にビックリしたのです。
「本命校に対するチリ太郎の思い入れ」
「1発勝負の不安感」
そんなところを軽く見ていたのかなと思いました。
その子の思う本命校受験に向けて、表に出るケース出ないケースありますが、本番当日に向けて緊張は日に日に高まっていくのでしょう。
もしそうであるとすれば、それより以前の段階で日々の学習にプレッシャーを加えることが良いのかどうか? プラスに働くのかどうか?
私は今から思い返してみても、普段から余計なプレッシャーを与えなかったことで結果として本番前に破綻するようなことにもならず、良い結果に繋がったのだと思っている方です。
皆さんはどう思いますか?