大学入試はそろそろ前期受験の結果が出る頃です。
チリ太郎の大学受験はまだ先の話ですが、ヤフーニュースなどで大学入試関連の記事などを見ていると、当然のことながら私の時代とは大きく変わっている部分があるわけです。
そうなると、
「最新の動向とやらを、チリ太郎が受験する数年前からウォッチしておく必要があるかな」
なんて思ってしまうわけです。
それで、ちょうど大学入試関連の記事の中に以下のような記載を見つけました。
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文部科学省が公表した「大学入学者選抜の実態の把握および分析等に関する調査研究」(2023年2月)によると、大学入試全体での一般入試の割合は49.7%に対し、学校推薦型選抜31.0%、総合型選抜19.3%で、学力で大学合格を目指す一般入試よりも推薦型・総合型をあわせた割合の方が多くなっていることがわかっています。
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(ヤフーニュースの記事から抜粋)
青:「ふーん、最近は総合型選抜が流行ってるなんていうけど、まだ学校推薦の方が多いのか。それにしても、一般入試が全体の半分を割ってるのね…。チリ太郎に大学入試への意識づけをしたいから、この数字でも説明してやるかな…」
青:「ん?! でも、一般入試が半分以下って、いくら何でも少なすぎない?!」
私、チリ太郎と違って数字が苦手なんです。
統計資料とか、あまり好きじゃなくて、上記のニュース記事みたいに「バカでもわかる」ぐらいの内容で文字にして提示してくれる方がありがたい派です。
ただ、チリ太郎に話をするからには、その調査の概要なども把握しないと、チリ太郎が疑問を持った時に即座に答えられないので、ちょっと出典を確認してみたくなりました。
-文科省サイトから-
大学入学者選抜の実態の把握及び分析等に関する調査研究
https://www.mext.go.jp/content/20230417-mxt_daigakuc01-000028258_1.pdf
このpdfのp18「第3章 入学者選抜の実態」以下に記事にあった「選抜方法の割合」が出てきます。
私の理解した限りでは、
大学全体で
一般選抜=43.3%
総合型選抜=16.8%
学校推薦型選抜=26.9%
上記以外の選抜=13%
なのですが、「上記以外の選抜」の内訳は、「帰国生徒選抜」とか「社会人選抜」とか、所謂「日本の学校の現役生、浪人生には関係が薄そうな選抜」です。
ですので、この「上記以外の選抜」13%を除き、主要3選抜を母数として再度割合を出すと、
一般選抜=49.7%
総合型選抜=19.3%
学校推薦型選抜=31.0%
とニュースにあった割合が出てきました。
「なるほど…、本当に一般入試は半分以下なのね…」
と思ったのですが…
資料にあったグラフの記載
大学全体 (n=59,687)
が気になりました。
青:「日本の大学数って6万もないし、大学受験者数は逆に60万人超だったはずだから、このnは何を意味するのかな?」
どうもこのnですが、「選抜方法の区分数」らしいのです。
ちょっと理解が追いつかなくなりました。
例えば、A大学が入試において〇〇選抜という種類を設けていたら、それでn=1とカウントするものですかね?
そのカウント方法で出た数字って、誰が知りたい情報になるのですかね?
ヤフーニュースでこの割合を引用してたライターさんは、このあたりのことを知っていたのでしょうか…。
ものすごくがっかりしたのですが、せっかく見始めたので、私のような一般人が理解できる統計がないものかと文科省調査結果を読み進めました。
ありました! p23に「3-2 選抜方法(国公私・入学者数別)」のグラフが掲載されています。
このグラフによれば、
一般選抜=49.7%
総合型選抜=13.6%
学校推薦型選抜=36.7%
((n=619,811)
です。
当初の割合とあまり変わらないように見えますが、国公私立別の内訳を見るとかなり受験者のイメージに近づきます。
(国立大)n=97,118
一般選抜=82.6%
総合型選抜=5.6%
学校推薦型選抜=11.8%
(公立大)n=34,027
一般選抜=70.3%
総合型選抜=3.8%
学校推薦型選抜=25.9%
(私立大)n=488,666
一般選抜=41.7%
総合型選抜=15.9%
学校推薦型選抜=42.4%
なるほど。総合型選抜が人気で一般受験枠が減っているような報道が多いのですが、国立大学に限定すればまだ8割程度は一般受験枠ということです。
日本の大学は圧倒的に私立大学が多いので、大学全体としての傾向を出すと私立大学の傾向が色濃く反映されますね。
ちなみに、この文科省統計は令和4年(2022年)の7~8月に実施された調査に基づくものです。
さて、チリ太郎が受験する頃には、どのような情勢になっているのでしょうね。
あー、慣れないことをしたら疲れました。