進退維谷(しんたいいこく)。
「進むことも退くこともできず、身動きが取れないこと 」の意だそうです。
これは…、あまり聞いたことない言葉なので、中学受験には出ないでしょうね。(覚えなくてよし)
東京オリパラに関して反対署名が何十万件だとか、騒がしくなってきました。
開催日が近づく一方で、東京は未だ緊急事態宣言下という状況ですから、それも当然の反応です。
そんな中で、
「こんな情勢の中でオリパラを開催するなんてありえない」
「逆にオリパラの価値を損なうことになる」
「今年は中止にし、2024年のパリ、2028年のロサンゼルスの後に回してもらえばよい」
という意見をよく目にします。
それも至極当然の意見です。
普通の人が普通に考えたらそれが一番良さそうな対応に思われます。
しかし、現状はそういう方向で検討されていない。
その原因は、
「政治的、経済的な利権が絡んでいるからだ」
という意見もまたよく目にします。
私は、これは違うのではないかと思います。
正直、菅総理も、与党の幹部も、五輪相も、組織委員会会長も、都知事も、今年は中止にして2032年に開催できるなら、それがいいと思っているんじゃないですかね。
私には、そうした方々が利権絡みや功利的欲求で正常な判断ができなくなるような方々だとは思えませんし、むしろ、
「わかっちゃいるけど、そんなに簡単な話じゃない」
というのが現状なのではないかと思います。
(買いかぶりすぎですかね?)
全てはIOCやら関係者との交渉事ですから、軽々に口にできないことばかりでしょう。
こういう話は、ことが終わった後に、
「あの時はこういう事情があって、でもそれは口にできないので苦しんだ」
なんていう回顧録が出てくるのが常で、今も正にそんな状況なのではないでしょうか。
まあ、こういうときに人の性格というものが出ます。
私の場合、大抵のことは
「当人にしかわからない事情もあるでしょう」
と考える方なので、自分の常識と異なることが目の前にあっても、静観することが多いです。(仕事面では、マイナスの結果につながることが多いですが…。)
いずれにしても、選挙で選ばれて行政やらを付託されている人たちがやっていることですから、圧力をかけることがよい結果を導くのかということにも、疑問を持ってしまいます。