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都立の併願に西武文理

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今年度受験の方は、2月1日まであと70日程度ですね。
こうしてカウントダウンすると、焦りを覚えるかもしれませんが、「子供は最後の1日まで伸びる」と言いますので、信じて頑張るのみです。

さて、本命受験日まではともかくとして、1月の埼玉受験をされる方は、もう少し強い切迫感を感じておられると思います。
なにせ、試験は1月10日頃だったとしても、出願は12月1日から始まる学校がありますので、受験生本人より、親の方が焦りを覚えるのは先かもしれません。

埼玉受験で最もよく名前を聞く学校と言えば、なんといっても「栄東」ですね。
ただ、この学校は受験日を複数設定しているものの、首都圏私立学校の中では最上位クラスの学校です。
都内で御三家やそれに匹敵する学校を受験する方にとっては、栄東は埼玉受験の規定路線であったとしても、全ての受験生に対応しているわけではありません。
特に、都立中高一貫校を本命に考えている方にとっては、私立用の勉強をしていてもなかなかハードルの高い学校といえるでしょう。

最近、私が注目しているのは、「西武文理大学附属中・高」です。
https://www.bunri-s.ed.jp/

この学校は埼玉県狭山市にあり、最寄り駅から必ずバスを使うという、まあまあ田舎に立地しているのですが、都立中高一貫校を本命にされている方にはお勧めの学校と言えます。

ポイント1
「偏差値的お得感」
あまり好きではありませんが、学校を評価する上で偏差値はどうしても気になると思います。
西武文理大学附属中学の偏差値は、四谷大塚R80で見て45~49あたりで、栄東の偏差値(57~65)と比較すると、かなり低く感じるかもしれません。(10ポイント以上差があります)
しかし、西武文理と栄東の高校入試の偏差値を比較すると、西武文理66~72、栄東73~74と10ポイントも違いません。(高校偏差値は某サイトでの比較)
また、西武文理の大学進学実績を見ますと、さすがに栄東には劣りますが、東大進学者3名(2020年)と、中学入試時の偏差値から考えると、大したものと言えます。

ポイント2
「特待の取りやすさ」
西武文理には試験の成績優秀者に対する特待制度「特待合格」があります。
もちろん、栄東にも特待制度があり、今年度は「6年間の学費等を免除する」ふとっぱらな制度も新設されていますが、当然、それなりに難易度が高いものになっています。(たしか、試験の成績上位10%だったと思います)
その点、西武文理は中学入試の偏差値がもともと低い上、合格すれば特待になる1/10の「特選クラス特待入試」の結果(2020年)では、受験者数235人に対して、168人に合格を出しています。(倍率約1.4倍程度ですね)
まあ、募集枠10名に対する試験結果ですので、多くの合格者は併願校として受験しており、9割以上が辞退するのだと思います。
でも、「1月校で特待合格を確保する」ということが、受験生や親の心の負担をどれだけ軽くするかと思うと、これは軽視できません。

ポイント3
西武文理では、前述の特選コース特待試験の他、4科一般入試、適正検査型入試、思考力型入試と、明らかに都立中高一貫校受験生を意識した試験が用意されています。
特選コース特待試験ほどではありませんが、どの試験にも上位合格者が特待にスライド合格する制度があるようですので、
a. ガチで特待を狙うなら特選コース特待試験
b. 本命前のお試しも兼ねるなら、適正検査型

など、目的に合わせた戦略が組めますね。
しかも、複数受験の場合の受験料割引もあります。(栄東にもありますが)

ポイント4
無事、合格を確保できたらの話ですが、西武文理の場合、入学手続きの最終期限日が2月9日23:59に設定されています。
つまり、都立中高一貫校の合格発表を見た後に手続きをすることができるんですね。
この点、栄東は2月8日16:00と、ギリギリ間に合いません。この差は大きいですね。

まあ、実際に進学するとなれば通学時間の制約がある学校ですが、そういうハンデがあるからこそ、こうして優秀な学生を確保できるよう努力しているともいえます。

私は最近、本屋で西武文理の過去問などをチェックし、

「なるほどー、問題のレベルはこれくらいかー。」
などと、事前確認をしていますが、来年度受験の方にもこの情報がお役に立てばと思います。

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