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中受の沼へ踏み出す親御さんへ

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早稲アカでも、四谷大塚でも、サピックスでも日能研でも、6年生の1回目の模試が終わったところかと思います。
これから中受の沼の深みにに嵌ろうという親御さんのために、僭越ながら「心得」的な記事を書いておこうと思います。

と言いましても、私の普段の言動をご存じの方からすれば、

「またいつもの、『無理はするな』『勉強をさせすぎるな』という話でしょ?」

と言われてしまうかもしれません。

当りです!

中学受験を完走してみて思ったことの中で、

「やっぱり受験って早熟な子が有利だよね」

というものがあります。

「早熟な子」と言うといろいろな意味を持ちますが、ここでは学習面にフォーカスして、「理解力や記憶力の限界点がその時点で高めに設定されている子」と言い換えてみたいと思います。

そう、子供には誰でも成長の差がありますが、学習面では明確に、その時点での「理解力の限界点」や「記憶力の限界点」というものが見て取れます。
カリキュラムが進む中でこうした限界点を超えると、

「難しい。わからない。」
「聞いたけど忘れちゃった。もう覚えきれない。」

ということが起こります。
これ自体は全然問題なくて、誰にでもそういうものがあり、時間の経過や人生経験の蓄積とともにそういう限界点は自然に上昇していきます。
限界点が上昇すれば、できないと思っていたものがすんなりとできるようになるものです。

ただ、中学受験というのは期限のある競争ですので、場合によってはこの限界点を短期間で上げなければなりません。
それにはお金と時間と労力という環境面と、受け手(お子さん)のモチベーションという2つの要素が揃わないとうまくいきません。
そこが中学受験において皆が悩むところなのだと思います。

一方で、これらの限界値がもともと高く設定されている子は、中学受験で「理解できない」とか「覚えきれない」ということが少ないので、やればやっただけ伸びます。
スルスルと伸びていくことでしょう。
そんな子なら最難関中学に合格しても驚きません。

ただ、一言申し上げさせていただくなら、
その子が「凄い」というわけではなく、「中学受験ってもともとそういうハンデキャップ競争」なのです。
有利な素養を持っている人にはとことん有利なレースなので、そのことを親は理解しておかなければなりません。

決して、「あの子は優秀だね。それに比べて…」なんて言ってはいけません。
そんな嫌味を言うぐらいなら、「6年後には我が子が悠々と上をいっているかも」と根拠なく楽観する方がましです。(←青ティはこのタイプです)

ちょっと負け惜しみっぽく聞こえるかもしれませんが、中受時点で上位にいる子が中高生活でアドバンテージを持ち続けるかどうかは誰にもわかりません。
我が子がその6年間でいとも簡単に逆転する可能性だって十分ありますし、親ならば、子供にそれぐらいの期待をかけてあげたいものです。
「期待」と言うと語弊がありますかね。長期的視点で期待を持って温かく見守ってあげて欲しいという意味です。

ですので、くれぐれも、「短期で偏差値を3ポイントや5ポイント上げて少しでもよい学校に入れよう」なんて思わないことです。
「努力と根性と課金と、その他もろもろで上位層に対抗しよう」なんて不効率な考えも捨てるべきです。
そこで無理して伸ばしたものは、中学や高校ぐらいになれば簡単に、無理せずとも伸ばせる成長幅なのです。

「今伸ばしたい」と思うのが中学受験の「最大の罠」です。

ということで、私が中受の沼に足を踏み入れる皆様に申し上げたいことは…

中学受験において、「目標を高く持つ」ということは必要なことかもしれませんが、それと同等に、「その子の成長を見極める」目を持ってください。

ということです。

これからどんどん余裕がなくなっていくと思いますが、そんな時こそ、

・一旦、ライバルとの偏差値競争は横に置き、その子の成長を喜ぶ。
・同時に、我が子が最も伸びるのは小~高校のいつだろうなぁと思いを巡らせてみる。
・その最も伸びそうな時期に、「どの学校にいたらよいか」を真剣に考える。

そんな視点が持てたら、とても意義深い中学受験にできると思います。

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