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ニキビに克つかは親次第

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私も経験があるのですが、男の子で中学生ぐらいになるとニキビ問題が発生します。
個人差もありますし、部活動が運動部かどうかといった生活環境にも影響を受ける気がしますが、遅くとも中2や中3ぐらいには、ニキビが気になる時期というのを経験すると思います。

チリ太郎も中学に入ってから顔のニキビが気になりだしました。

それを本人が気にするかどうかで対処法が分かれるのですが、チリ太郎は自分自身ではあまり気にしていないようでした。
例えば、「薬を塗った方がよいかなぁ」とか、「潰したらだめなの?」といった相談は特にありませんでしたし、自分でどうしたいという意思表示もありませんでした。
ただ、化膿したりして「痛い」という場合にはその部分を気にしていました。

少なくとも、美的観点でこうしたニキビ問題を「どうにかしたい」と思う子の場合、日々のスキンケアは自分でやると思いますので、親はアドバイスだけしていればよいと思います。
しかし、チリ太郎のように「無頓着派」の場合、親もどうしたものか対応を考えなければなりません。

私の場合は以下のようなことを考えました。

・本人が気にしないからといって、無意識に勝手な対処をして痕が残り、本人が後に後悔するというのは避けたい
・かといって、本人が気にしていないのに親が「ニキビをなんとかしろ」とおせっかいを焼くのもどうかと思う
・口だけでなく、あれこれやってあげたら「過保護」だなと思われるかもしれない(まあ、よそ様にお話しする機会はないでしょうが)
・そもそも、ニキビと本格的に向き合うのだとすると、日々のケアは結構手間がかかるので、親がなんとかするというのも限界がある

それで、我が家の場合はどうなったかというと、妻が皮膚科に連れて行って薬をもらってきたり、保湿剤などを薬局で買ってきたりする担当となり、私が日々チリ太郎のスキンケアをする担当となり、チリ太郎は特になにもしないという超過保護体制を敷くこととなりました。

おかげ様で、チリ太郎のニキビはかなりひいてきました。
日々、チリ太郎の顔に薬を塗る作業は大変でしたが、ニキビがひいてきたのを実感して、苦労のかいがあったと達成感を感じることができました。(私が)

最初は塗る担当を妻と私でやっていたのですが、妻は途中で「これは甘やかしすぎでないか? なんで私がここまでしなきゃいけないんだ。だいたい、普段からゲームばかりして親の言うことをちっとも聞かない悪ガキに、ここまでしてやる義理はないんだ」と離脱し、そこからは私が専属担当となったのです。

妻の言うことももっともで、まあ、甘やかしすぎですね。
でも、私はやってあげたかったのです。
私は昔ながらの頑固おやじのように、「自分のことは自分でやれ」と自立を促すタイプではなく、自分がやれることはなるべくやってあげたいと思う方ですし、幸い、チリ太郎もまだ反抗したり親を遠ざけたりという様子は無いようです。
ちょっと母親チックな感覚ですが、私は、できれば子供にはカッコよく、頭がよく、優しく、女性にモテる子であってもらいたいと思っています。
ですから、私がしてあげられることで将来的に肌がきれいな大人になってくれるのなら、そこは努力を惜しみたくないのですよね。

結果的に私が担当することになってよかった点があります。
「親にニキビ薬を塗ってもらっている」なんていったら、中2の頃の私なら、恥ずかしさを覚えて「それぐらい自分でやる」と反発するところですし、まして、「母親にニキビ薬塗ってもらっている」などと世間に知られれば、「マザコン確定」です。
でも、そこを父親がやっている分には、「マザコン」というレッテルは回避できます。
(↑本人ではなく親が気にする「子の体面」)

そう、最近はチリ太郎もただ塗られているだけではもったいないと思ったのか、この時間にスマホに入っている音楽をかけたりするようになりました。
私は私で、音楽の話をしたり、ゲームの話をしたり、少しだけ学校の話をしたりと、コミュニケーションをとる時間として使っています。
(保湿薬とニキビ薬2種を塗るので、それなりに時間がかかります)

まあ、そんな過保護な我が家ですが、チリ太郎もいつか自立して親から遠ざかっていく時期が来ると思います。
そして、私がそうであったように、社会で揉まれて30代を超えたあたりでもう一度親に心が近づく時期が来るのでないかと思っています。

その時になって、「おとさん、毎日ニキビ薬を塗ってくれたな。しかし、そんなことよくやったよなぁ」と思い出してくれたらと思っています。

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