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密着型から適度な距離感へ

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今日は住居環境について書いてみたいと思います。

以前記事にしましたように、我が家は近々引っ越します。
思えば、チリ太郎が中学3年になるまで、今の住まいのような狭い部屋で暮らし続けるとは思ってもみませんでした。
しかし、住み続けてみると耐えられないほどの不都合はなかったので、住居費にお金をかけるよりはと考えているうちに、ダラダラと決断を先延ばしてしまったのです。

この間、チリ太郎の中学受験もありました。
このブログにも書いてきましたが、チリ太郎は自分の部屋というものがありませんでしたし、自分の勉強机というものも持っていませんでした。
狭い部屋なので、常に家族と一緒で、朝起きる時も、ご飯を食べる時も、テレビを見る時も、
寝る時も、常に家族3人で集団行動をしていましたし、私も妻も含め一人になれるスペースなど誰も持っていませんでした。

結局、チリ太郎の学習机を買ったのは、6年生のゴールデンウィーク頃でした。
5年生の秋頃から地元の個別指導塾に通い出し、6年の春からは早稲アカのNNにも通っていましたが、6年のゴールデンウィークまでは居間に卓袱台を出して(あるいは居間でゴロ寝しながら)勉強をしていました。
まあ、学習机が来たといっても、既存の部屋を片付けてその一角に簡易な机を置いただけですので、学習環境といては畳に卓袱台から椅子に座って勉強ができるようになったという違いしかなかったのですけどね。

リビング学習の効用はよく知られているところですが、子供部屋を持っていなかった我が家も理論は同じですね。
ただ、環境面ははるかに悪かったでしょうけど…。

我が家はこんな環境で中学受験に臨んだため、私は今でも

「中学受験においては、学習環境の面でコレという型は無い」

と思ってます。
つまり、「部屋が無いとか、学習机が無いとか、教材を置く書棚が無いとか、そうした学習環境のハード的な部分は、成績にあまり直結しない」という考えです。

そういう部分は、間に合わせでも何とでもなるものです。
ちょっと問題がある考え方かもしれませんが、相手は子供なので、「これが普通」と思わせたら何の問題も発生しません。
どちらかと言うと、ハードよりソフト面ですよね。
家族の気配が感じられるとか、何か聞きたいときに声が届く距離であるとか、全てその子の性格次第ではありますが、その子に合った雰囲気、機能をどう創り出すかですよね。ハードはその次の問題であるはずです。

ということで、我が家は結果的にチリ太郎の中学受験は「超密着」の学習環境で乗り切り、その環境を中学3年まで続けてきました。
もし、チリ太郎が引き続き、なんなら大学受験まで同じような環境で勉強したいというのであれば、そうした環境を用意するのも悪くはないでしょう。

ただ、ここから先は私の「教育観」みたいなところです。
人間もある程度の年齢になれば「孤独」というものが必要になります。そのためには、自分の部屋なり、自分のスペースなり、家族といえども干渉を受けない、そうした場所を用意すべきでしょう。
要は、学習の効率だけではないということですね。
そういう、人間としての成長を少し考えてあげなければいけないなと思い立ったわけです。

それが今回の引越しの(私の中での)一番の目的です。

チリ太郎が自分の場所を持ちつつ、そこで自由を謳歌するのもよい経験でしょう。
自分の考えを静かにまとめる場所にするのもよいでしょう。
どう使うかはチリ太郎次第としても、そろそろそういう環境を用意してあげないといけないと思ったわけです。

「自分の部屋を持ったのだから勉強頑張りなよ」

とは言いますが、これは表向きのメッセージ。

本心としては

「年相応に、一人の時間を大切にし、自分の考えを深めてね」

といったところです。

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