12月6日(日)に早稲田アカデミー主催の「学校別ジュニアオープン模試」が開催されました。
(1週間近く前の話で恐縮です。)
こちらの模試は無料なのですが、言ってみれば私立最上位校のそっくり模試といったところです。
「開成、麻布、武蔵、慶應、桜蔭、女子学院、雙葉」と7種類あり、それぞれ、会場も異なります。
11月頃でしたか、この模試をチリ太郎に受験するか聞いたとき、
「じゃあ、受けてみようかな」
との回答をもらったのですが、では、男子が受験できる「開成、麻布、武蔵、慶應」のどれがよいかと問うたときに、
「ちょっと、『おみやげ問題』って気になるなぁ」
ということで、チリ太郎には「武蔵ジュニアオープン模試」を申し込んでありました。
ちなみに、「おみやげ問題」というのは、武蔵の理科の試験における特徴的な問題として有名なものであり、過去に実施されたものの例ですと、「ネオジム磁石(2019)、折りたたんだ栞(2018)、ジップロック(2017)」などが茶封筒に入れて配布され、これらを観察してわかることを書かせるような問題が出るんです。
面白いですよね。
そんなわけで、12月6日の朝、武蔵ジュニアオープン模試の会場であるTKPガーデンシティPREMIUM品川へ向かいました。
今回は、同時並行して開催される保護者説明会を聞くため、青ティと妻、夫婦揃って現地へ向かいました。
私は以前に記事にしましたように、早稲アカ主催の武蔵説明会に参加していましたので、武蔵がどのような学校かは理解していたのですが、今回の説明会はNNの説明がメインになりますので、そこに大きな関心がありました。
受験者数は子供の数をパッと見た感じで、100~150人という感じでした。
保護者会も大体同じくらいの人数でしたね。
説明会では、概ね以下のような内容が語られました。
<NNについて>
・8年連続武蔵合格者数1位。もちろん、9年、10年連続と伸ばしていくつもり。
・1クラス25~30名くらいで通年は6クラス編成。Zoomでの受講も認められる。
・NN後期の最後は5回の模試で仕上げる。毎回当日採点で、合否も出す。多くの塾は11月くらいで対策が終了するが、直前まで面倒を見るところが珍しい。
<武蔵入試の傾向について>
・算数で合否が決まるという傾向は変わらないが、国語も6割くらいとれていないと危うい。
・2020年受験は入試辞退者が多かった印象で、1月受験の結果で武蔵受験を回避する人が多かったのではと推測される。(合否への影響は不明)
・教科ごとの傾向は細かく変わってきているところもあるが、大きな傾向は変わっていない。
<国語の傾向と学習>
・御三家なら、難しさは麻布→武蔵→開成の順だと思う。
・記述を採点する上で、他校のように、キーワードを含んでいたら加点というような採点でない気がする。全体をわかりやすく簡潔に書く必要がある。
・武蔵の国語は回答にマスや枠がないが、簡潔にという基準は80字程度を意識する必要がある。
・記述を鍛えるには、1度書かせたものを部分添削しない。何度も、全体を書き直しさせる。
<社会の傾向と学習>
・歴史は覚えることが多いのでしっかりやっておく。
・元号は必死に覚えなくても、○世紀中ごろや、○○時代の初期等、書き方の工夫でクリアできる。
・地理は用語の暗記より、近年は産業の問題の方が重要。
・長めの問題文の中にヒントが隠されていると考えるべき。
<算数の傾向と学習>
・枠も回答欄も無い。武蔵は答えが合っていることより、思考の過程を見たいと言っているので、それが書かれている必要がある。
・基本的に式+コメントというかたちで、何の数値を求めたのかを説明しながら進めるのがよい。
・問われていることに忠実に(条件に合うように)回答する。
<理科の傾向と学習>
・教科書に記載のある知識の範囲で問題をつくろうとしている。
・基本的な知識は、4科のまとめ、メモリーチェック、コアプラス等に載っていることで十分。
・物理、化学の問題はほぼ出ない。
・時事に絡めた問題も出ず、むしろ、武蔵に関連するローカルなところから問題作りの着想を得ている。
・おみやげ問題は、配点としては大きくないので、最後に余った時間(10~15分程度)で取り組む。
説明会は休憩を挟んで約2時間ありましたが、全く飽きませんでしたね。とても面白く、ためになる内容でした。
また、NNの教科責任者の方を通じて、武蔵の良さについて再認識させられました。
私が今回の説明会に参加してよかったと思ったことは、
妻に武蔵の良さが伝わった
ということです。
妻も感心していましたし、チリ太郎に合っているのではないかと感じたようでした。
さて、チリ太郎の様子ですが、模試の後の解説までしっかりと参加できていました。
学校別ジュニアオープン模試は、そっくり模試に保護者説明会と解説までついていて無料なのですから、翌年に私立受験を考えているご家庭なら参加してみるべきですね。
御三家という看板に少し気後れするかもしれませんが、まだ5年生の冬ですからね。目標は高い方が良いですし、目指すのは自由です。
それにしてもチリ太郎、後で模試の出来を聞いたら、
チ:「『おみやげ問題』、スライドクリップだったんだけど、難しくて書けなかった。」
とのこと。
それを楽しみにして受験を決めたのに…。
でも大丈夫だ、おみやげ問題の配点は見た目ほど高く無いらしいから。