先日、チリ太郎の通っていた小学校の前を通りかかり、運動会が開催されているのを見かけました。
チリ太郎が通っていた頃の運動会は「秋開催」だったのですが、卒業から2年でいつのまにか「春開催」に変更されていました。
私の小さい頃は運動会といえば「秋開催」でしたが、現代は「春開催」と「秋開催」が半々ぐらいの割合になっているようです。つまり、全国的には多くの学校が運動会の開催時期を秋から春に移行させているのですね。
運動系のイベントの開催時期を考えるとき、まずは運動に適した気候かどうかということを考えると思います。
その点で春と秋では大きな気候の差がありませんが、昨今は熱中症の発生リスクなどが判断に影響を与えることが多いですね。
熱中症の発生リスクを考えると、秋開催は「残暑」というイメージもありますので、「春開催」の方が気候的に有利という印象を持たれがちです。
ただ、昨今は熱中症の発生事例も研究され、政府や自治体から注意喚起はどんどん前倒しされています。
春でいえば、GW前には熱中症発生の注意喚起が出されている状況ですね。
イメージ的には春の方が良さそうですが、熱中症発生のリスクという面では、むしろ暑熱順化できていない春の方が危険という意見の人もいます。
運動会を学校行事の1年の流れの中で見た場合はどうでしょうか。
運動会が「春開催」になる場合、私は「練習期間が短くなる点」が少し気になります。
特に小学1年生などは、入学してすぐに運動会を迎えることになりますし、学年ごとの競技などは実施の面で少し不安があります。
まあ、前向きに考えれば、運動会を春の大きなイベントに据えることで、新しいクラスメートとの交流促進が期待できるという面もありますね。
これまで「秋開催」であった運動会をわざわざ「春開催」に変更する理由。
いろいろ述べてきましたが、思ったほど積極的な理由がありません。
実際のところは…
「中学受験対応」というのが一番大きいのかもしれませんね。
私の住まいは受験熱が高い地域とはいえません。
今も昔も東京で受験熱が高いのは23区の特定地域ですが、一方で、それ以外の地域も電車で1時間程度の通学時間という条件で考えれば相当多くの有名校が通学可能圏に入ります。
私が住む地域も、チリ太郎の受験の頃から、少しずつ中学受験割合が増えている印象があります。
実際、チリ太郎もあまり通学自体を苦にはしていないようですしね。
その地域で中学受験熱が高まってくると、学校側が一番避けたいのは、
「受験予定者の学校行事での怪我」
かもしれません。
この点、もし運動会が「秋開催」であれば、親御さんもそれなりにナーバスになることでしょう。
実際に発生してしまったら、保護者としては恨み言の一つも言いたくなるでしょうし、企画や運営に少しでも不備があったなら、それなりの苦情に発展することが想像できます。
私、教師じゃありませんけど、想像しただけで身が縮まる思いです。怖いです。
そんなわけで、私の中での結論は、
「我が地域も受験熱が高まり、小学校の開催時期が動かされるまでになったか」
という形で出ております。
まあ、理由は1つだけではないかもしれません。
学校の運営では、「変わらない」ものもあれば「変わるもの」もありますが、全体で見ると圧倒的に「変わるもの」の方が多いです。
切り替わるタイミングの生徒は大変な思いをすることもありますが、強くしなやかに生きていく必要がありますね。
どのみち、「中学受験」は親も子も順応性が高い人が勝ち上がります。