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都立受検時のコロナ対策に物申す

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すでに都立中高一貫各校から発表されており、ブログで記事にされている方も多いのですが、今年の受検においては、入館時の検温で37.5℃以上ですと適性検査が受けられません。(そのまま帰宅となります)
また、濃厚接触者に認定され、(感染していないことを示すための)一定の基準を満たせない人も適性検査を受けることができません。そして、追試もありません。

本当に、こういう微妙な事項を進んで記事にしなくてもよいのですが(炎上が怖い)、そういうことに切り込んでいきたい性分の青ティです。

今年の受検では、この措置に泣く受検者が都立受検だけでも数十人は発生するでしょう。(百人規模には…、達しないと思いますが)

年末に都内の新規感染者数が1,300人、本日も1,200人に達したことを考えますと、この措置は世間的に「概ね妥当」との評価を受けるかもしれません。
しかし…、個人的には、「受検拒否基準を設けるなら、追試日を設定すべき」だったのではないかと思っています。
逆に、追試日が設定できないのであれば、別室受検を拡充して対応するなどの措置があってもよかった気がします。

都がこういう断固とした措置をとるということは、組織の成り立ちを考えると十分理解できます。
ただ、私は都の姿勢の後ろに「都立中高一貫校も公立学校であり、1回しか受検機会がないとはいえ、特別な学校ではない。そもそも地元公立中学校がある。」という考えが透けて見えて、そこが気に入らないのです。

少し見方を変えると、そこに都立と私立の教育に対する大きな考え方の違いが表れているとも言えます。

私立校の場合、一番重要なのは「その学校の教育の独自性」です。これが私立の私立たるゆえんですし、公立学校と一線を画す、その学校の存在意義みたいなものです。
その面で、受験生にとって「オンリーワン」の学校であるという自負があります。
「オンリーワン」であるということは、「他の学校ではできない教育を提供している」ということです。
そういう自負のある学校というのは、可能な限り、自校への入学を希望する者に門戸を広げようとします。間違っても、「他もあるでしょ」という態度はとりません。(試験に落ちた場合は、自動的に他をあたることになりますが)

翻って、都立中高一貫校はどうでしょうか?

都立校の方々が私立校と同じ土俵で物を考えているとは思いませんが、今や、都立中高一貫校もすっかり市民権を得て、独自の取り組みや校風に引かれて同校を志望する受検生も一定数います。
そうした受検生にとっては、まさしくオンリーワンの学校であり、適正検査の結果以外の事項で入学が叶わないというのは、受け入れがたいものがあると思います。
そうした受検生の気持ちにどうこたえるかということも、教育委員会の方には考えていただきたかったなと思うわけです。

誤解の無いように申し上げれば、私は感染症対策と都立校受検を天秤にかけて話しているのではありません。
かなりの手間はかかりますが、現措置に加え、都立の良さを生かした「合同追試」とかできなかったのか…。この点だけが残念です。

都がその手間と天秤にかけて切り捨てたものは、意外と大切なところだったのではないかと思わざるを得ません。

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