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ena私立化への期待

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先週、我が家でとっている新聞の折り込みチラシに目を引く広告が入っていました。

都立中高一貫校受験でおなじみの「ena(エナ)」の広告です。

まずチラシの大きさですね。
新聞の片面と同じA2判の大きさ。なかなか見ない大きさです。

そして内容です。

「enaの私立化について」というタイトルの下に、表面の1/4ほどのスペースを割いて説明文が入っています。
塾関連の公告では珍しくないスタイルですが、「既にお知らせしておりますように、…」というやや自意識過剰な出だしに続く内容は、なかなか興味深いものでした。

まあ、多くの方が「全然お知らせされていないけど…」という「enaの私立化」についてなのですが、要約すると以下の通りです。

・ena創立50周年を機に、私立国立最難関を含む私立受験分野に進出する
・3年計画で取り組むため、ena全校舎に「新小2」「新小3」「新小4」私立コースを設置した
・新小4私立コースにおいては、これまで実績のある「都立コース」の8割弱の申込があり、盛況である

都立中高一貫校は(区立も含めて)11校ありますが、この分野ではenaが強く、合格者のおよそ6割を占めるらしいです。
個人的には、特に東京の西側でenaのシェアがより高くなる印象がありますけどね。

そうした既に評価をされている分野(都立中高一貫校受験)と比較して8割程度も生徒が集まったなら、enaの私立受験コースはなかなか期待されているってことですね。

チリ太郎の受験は、最初は都立中高一貫校を考えていました。
予備知識ゼロから始まった情報収集の中で、当然、enaの名前は出てきていたのですが、結局、模試も含めて最後までお世話になることがありませんでした。
チリ太郎の場合は通信(Z会)で勉強を始め、外部模試は早稲アカのものを多く受け、本人のモチベーションや適正を考慮していたら、私立受験をメインに受験する流れになったのです。(都立中高一貫校の模試は早稲アカで1回だけ受験しました)

そういうことから、enaが良い塾かどうかは私にはわかりません。
ただ、サピックスや早稲アカ、日能研などの評価を私立校合格者数で語るならば、enaが都立中高一貫校で出している実績についても同等に評価しなければいけませんよね。

私立受験組からはよく、「都立は猛勉強しても1校しか受験できないから、コスパが悪い」と言われます。
しかし、そのコスパが悪い分野でも、圧倒的なシェアを確保できればビジネスは成り立つということをenaは行動で示しています。

さて、そんなenaの個性なのですが、「都立中高一貫校」以外に何があるのか? と考えたときに、このチラシの中にヒントになる文言がありました。(説明文の最後です)

毎日登塾(受験学年生は日曜を除く毎日登塾して自習)
丸抱え指導(おそらく、毎日登校しての自習が家庭の負担を減らすという考え方なのでしょう)

この2点によく特徴が表れていますね。
私立受験の大手で言うなら、早稲アカに少し似ているかもしれませんが、塾での滞在時間が長めのタイプの塾なのでしょう。
早稲アカの場合はよく「熱血」と形容される場合がありますが、enaの広告の中に「熱誠指導」というワードが出てきます。こういうところなんかも似てるかもしれませんね。

果たして、enaの私立受験分野への進出がうまくいくかどうか…、それは私にはわかりません。
ただ、都立中高一貫校が東京の西側に多いのと同じように、enaは校舎もシェアも東京の西側に持っています。
実は、東京の西側(特に多摩地区)は高偏差値の私立校が少なく(付属校を除くと桐朋ぐらいしか思い当たりません)、受験熱はそこまで高い地域ではないのです。
一方で、通学と言うことを考えると、1時間程度でそこそこの場所までは出られますので、私立受験という視点では「開発の余地がある地域」とも言え、ビジネスチャンスがあるかもしれませんね。

もう1点。これは私が期待することですが、enaにしかできないことがあると思うので、そこを頑張って欲しいです。

それはズバリ、「私立・公立両にらみ受験」です。

これ、チリ太郎の受験のときに、早稲アカの先生に相談したりしたのですが、(早稲アカは公立受験コースもあるものの)基本的に「両にらみ受験」はオススメされません。
私、本心としては「おすすめされないだけで、できるのではないか?」と思っているのです。

例えば、enaの公告の中の合格実績で、開成や麻布はありませんが、武蔵や駒東は1~2人ぐらい合格者がいるのですよね。
多分、この合格者は都立の勉強をしようと思ってenaに入ったけど、適正検査対策だけをやらず、少し広めの勉強をしたのだと思います。(そう思うと、進学まではしていない可能性があります)

「どちらかに絞った方がよい」というのは大人の意見。
塾の先生にこう言われてしまうと、大抵の親は納得してしまいます。(私は内心でそんなことないと思っていましたが)
実情としては、そうした両にらみのカリキュラムが無いのでしょうね。
それを作るメリットが塾側にありませんのでね。

でも、enaにはできそうですよね。

東京では、私立高校の授業料が実質無償化される予定です。
とはいえ、中学の授業料や施設維持費など、私立校はそれなりの負担感が残るため、ご家庭によっては公立と私立の受験を決めあぐねることってあると思います。
enaがそういう層の良きサポーターになれるなら、ビジネス云々とは別に、世の中の受験生にとって大きなメリットになるのではないかと期待しています。

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