スポンサーリンク

成長に必要な時間は誰にも見えない

ランキング応援をお願います

またしても…、青ティの野球ネタですが…。

ソフトバンクホークスに今年から加入した藤井皓哉(こうや)投手の活躍がニュースになっています。

藤井投手は元広島東洋カープの投手でしたが、2020年限りで自由契約となり、2021年度は四国アイランドリーグの高知でプレーしていたところ、同年度末にソフトバンクと育成契約を結んでNPB復帰を果たしました。
その後、2022年シーズンの開幕前に支配下登録され、6/22時点で26試合に投げ、防御率0.65。27イニングを投げ41奪三振という大活躍ぶりです。
もちろん、まだシーズン前半を終えていない段階なので、成績面では今後どうなるかわかりません。ただ、球威、球のキレなどを見たファンが今後の期待込みで盛り上がっているのでしょう。

先日終えたセパ交流戦では、広島戦で「お礼参り」も済ませ、交流戦後も活躍を続けています。おそらく今シーズンは相当な成績を残すのではないでしょうか。

ちなみに、藤井投手の広島での成績は
・2014年ドラフト4位入団(おかやま山陽高)←広島ならば地元と言えますかね
・2015-2016年シーズン:ウエスタンリーグのみで1軍登板なし
・2017年:9/30に1軍初登板(2試合に登板し、0勝0敗、防御率0.00)
・2018年:1軍初勝利(8試合に登板し、1勝0敗、防御率6.14)
・2019年:1軍で4試合に登板し、0勝0敗、防御率14.21
・2020年:1軍登板無し→オフに戦力外

高卒6年で戦力外は少し早かった気もしますが、チーム事情もあったでしょう。
ただ、戦力外の時点でまだ24歳と若かったことで現役続行を決断できたとも言えますから、人生はどう転ぶかわかりません。

プロ野球の世界では、過去にもこのように環境を変えて活躍する選手が多数いました。
そういう場合、とかく前所属の育成力が槍玉にあがったりしますが、私はその見方はどうかなと思います。

その選手の「成長のタイミング」、「所属する球団の環境」、「指導者との出会い」という要素が揃ってはじめて選手としての成長があるのだと思いますが(才能は皆ある前提で)、この中で一番無視されやすいのは「成長のタイミング」つまり時間だと思います。

藤井投手の例ですと、「前所属の育成環境が良くなかった」とか、「2軍のコーチが良くなかった」とか言われるわけです。
でも、実態としてはプロ野球選手として6年の経験では才能開花には至らなかった(時間が足りなかった)という要素が大きかったのではないかと思います。
(多くのファンがそう思っていると思いますが)

こういうことは中高一貫校の教育にも言えることだと思います。

親も先生も、学校にいる間、目の前で成長して欲しいと願いますが、必ずしもそうなるとは限りません。
中高一貫校は6年の期間があるものの、まだどうなるかもわからない子供たちばかりです。
それを考えれば6年間って短いと思いますし、そのまま大学進学へと繋がっていく進路も少々せわしない感じがします。(かといって、ゆとり期間を設ければよいというものでもないのでしょうが…。)

重要なのは、

・本人や周囲が諦めないこと
・低迷している(ように見える)時期に無茶ををさせないこと
・少し長めのスパンで「ものにする」こと(「ものになる」と信じること)

かなと思います。

3つ目の事項について、学校という教育機関ではそんな長期的に面倒を見ることができませんので、誰が責任を持つかといえば、本人と親しかいないわけです。
そして、教育機関の側で大事なのは、「無理をさせずに次にバトンを繋ぐ」ことでしょうね。

前述の藤井投手の例に戻りますが、プロ球団も1人の選手にそんなに長く育成期間を設定することはできません。リリースするに至るには様々な事情があるでしょう。
でも、広島は無理をせずに次(四国アイランドリーグ)にバトンを繋いだという見方だってできますよね。それはそれで、ファインプレーです。

球団にそういう意識があったかどうかはわかりませんが、私は、そのことはもっと評価されてよいのではないかと思います。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする