昨日の記事で、今回のツインリンクもてぎへの小旅行は、私なりの狙い「小さな自立」を持って臨んだことを書きました。
肝心のチリ太郎の様子はどうであったか。
カート・ミニバイク系のアトラクションへの取り組みの様子を中心に振り返ってみたいと思います。
まずカート系のアトラクションですが、1日目に入園して、最初にチャレンジしたのが、「ドリーム・カート」というアトラクション。このアトラクションは、「ドリフトS」という別の車両を使ったアトラクションとAM・PM入替制で同じ場所で行っているのですが、どちらかのアトラクションを経験し、「ドリームライセンス」か「ドリフトSライセンス」をもらうと、その上の「チャレンジカート」というアトラクションに挑戦できるようになります。
この「ドリーム・カート」と「ドリフトS」というアトラクションは、身長135cm以上必要ですが、難しさはありませんので、係員の方の説明をよく聞いて楽しめば、ライセンスカードが難なくもらえます。
チリ太郎も、ここで人生初めてのカート1人乗りを経験し、お昼に「チャレンジ・カート」に挑戦しました。
「チャレンジ・カート」は、20分程度の講習(車の操作やレーシングカートのルール・マナー等について)を受けた後、コースを5・6周してラップタイムを見るのですが、チリ太郎はベストラップが2秒ほど基準に足りず、「ライセンスB」を貰うことはできませんでした。
こうなると、カート系は午後の「ドリフトS」などで、運転の経験をつかむくらいしかやることがなくなります。
今にして思うと、1人乗りの経験がドーリーム・カートの1回のみでチャレンジ・カートに挑戦させたのは、少し無謀だったなと思います。
(車の運転なんて、ほとんどの子供にとっては結構難しいものですよね。)
それで、午後からはミニバイク系のアトラクションである「モトレーサー」に挑戦してみることにしました。
このアトラクションは、低速の電動ミニバイクに乗って、コースを3周し、2週目のラップを計測してくれるもので、基準を満たせば小学1年~大人まで楽しめます。
チリ太郎はもちろんミニバイク初経験ですが、自転車には乗れるので、他の子のラップタイムなどを見て、「まずは40秒を目標にしたいな」などと意気込みを語っていました。
ちなみに、このアトラクション。バイクの速度は一定ですが、コーナリングなどの技術により、常連(熟練)の子供は32~33秒台を出します。
一方、小学1年生くらいの子が少しヨロヨロしながら走っても、途中で止まらなければ、50秒台中盤から後半くらいで走ることができます。
つまり、マシンの性能は一定で、技術によって1周25秒くらいの差が出るわけです。
チリ太郎の初挑戦はどうであったか?
2週目でコースアウトして転倒。結果、ラップタイムは1分超という悲惨なものでした。
レースが終わって、借りた防具を脱いだりする必要があるのですが、チリ太郎は明らかにイライラした様子で、私の言葉も妻の言葉も、全く耳に入っていない様子でした。
当然、「もう1度挑戦する」なんていう前向きな気持ちもなく、むしろ、「ミニバイクの話は一切したくない」という態度でした。
チリ太郎の気持ち、すごくよくわかります。
待っている間、「40秒を目指す」なんて言っていたのが、転倒して、係員さんに助けられて1分超えのタイムです。
自分の実力不足以外、何のせいにすることもできず、恥ずかしさと悔しさで一杯だったでしょう。
半分は茫然、半分はイライラで逆切れというチリ太郎の様子を見て、「ああ、本番はこんなものではないだろうけど、中学受験の本番もこんなことがあるかもしれないな。」と思いました。
その後のチリ太郎は、立体迷路やらアスレチック系のアトラクション、メガジップラインなどを楽しんで1日を終えたのですが、初日、カート・ミニバイク系のアトラクションの挑戦は、散々な結果に終わりました。
1日目、ホテルでの夕飯時、チリ太郎に聞いてみました。
青:「明日の予定、どうする? カートやミニバイクにまた挑戦する?」
チ:「カートは1回しかチャンスがないから、やろう。ミニバイクも、リベンジしたいな。」
どこで心の整理をつけたのかわかりませんが、しっかりと切替えができていました。
もし、この時点でネガティブな感情を引きずっているようだったら、どう励まそうかと思っていただけに、自分から前向きに気持ちを切替えてくれたことは、親として本当にうれしく思いました。
2日目、チリ太郎は1回きりの「チャレンジ・カート」で、無事、「ライセンスB」を取得できました。
スタッフの方も、「昨日は悔しかっただけに、よかったですねぇ」なんて声をかけてくれました。
その後、晴れて挑戦できた「レーシングカート体験走行」では、マシンの最高速度が上がっていましたので、うまく制御できずにスピンしまくりでしたが、チリ太郎は一定の目標を達成できたことに満足しているようでした。
前日に盛大にやらかしてしまったミニバイク系アトラクション「モトレーサー」の方は、結構空いていたので3、4回チャレンジし、見事、35秒台前半のタイムを出すまでに上達しました。
(300円でタイム入りの記念カードを作りました。)
帰途に立ち寄ったファミレスで、
青:「チリ太郎、1日目に散々な結果に終わったとき、すごくイライラして恥ずかしい気持ちだったと思うけど、そういう気持ちに任せて、『もう二度とやらない!』って言わなくてよかったね。2日目にはこんな立派な結果が出せたんだから。」
チ:「うん。『モトレーサー』なんて、35秒台前半の記録が出せたからね!」
青:「人生、何だって同じだよ。1回くらい成績が悪かったからって、自分に才能が無いとか、面白くないと決めつけたりとか、そういう考え方をしてはいけないね。まあ、ミニバイクだったっら、『一生乗らない』と言ったところで、人生に大きな影響はないかもしれないけど。」
チ:「ミニバイクは乗る機会少ないもんね。」
妻:「おとさんが言いたいのはそういうことじゃないでしょ。」
青:「まあ、今回の旅行が『楽しかった。また行きたい』と思えるようなら、今日のところはそれでいいよ。自分で『楽しかった』って結論に持っていけたら大したものだよ。」
チ:「うん、楽しかった。来年も行こう!」
妻:「暑いし、日焼けするからいやだよ。別の季節にしておくれ。」
なんてことを話しました。
受験とか、勉強とか、逃げのききにくいイベントで思うような結果が出なかったとき、この旅行でのことを思い出して、自分で切替えのできる子になってくれたら…。
ちょっと多くをお求めすぎですかね。