チリ太郎の学校では中学3年次に修学旅行があるのですが、そこで行う調べ学習の準備を中2の3学期、つまり今頃から始めています。
チリ太郎は最近、これまで家で取り組んでいた英語や数学の課題(が多分出ていると思うのですが…)にはまったく手を付けず、専らその調べ学習の計画作業に時間を使っています。
親としては数学や英語の課題が気になるので、
妻青:「数学とか英語とかその他の教科の課題があるのじゃないの?」
と聞くのですが、
チ:「うーん、でも、こっちを先にやらなきゃ」
という反応です。
おそらく、授業等で調べ学習の進捗確認があるところ、間に合っていないのでしょうね。
できる子は、両方ともきっちりとやっているのだと思いますけどね。
チリ太郎一人ではなかなか進まないため、私が助言をしたりしています。
そうして一緒に取り組んでいるつもりで見てみると、この課題は結構時間がかかります。
中3で行う調べ学習の準備を今頃からやり始めるというのは、随分気が早い印象がありますが、調べ学習の準備にも相応の時間をかけないと「間に合わせの学習」になってしまうからなのでしょうね。
チリ太郎の場合、一番最初の関門は「テーマ決め」です。
これが決まらなと何も始まらないのですが、チリ太郎の場合はこの段階で親の助けが必要でした。
こういうのは、発想が豊かな子は一瞬で5、6個テーマが浮かぶと思うのです。
(私はそういう子でした)
テーマがなかなか思い浮かばない子について、成長のために放っておくという判断もありますが、私は諸々考えた上で助け舟を出すことにしました。
私は昔から「好きにテーマを決めてよいなら、自分の好きなことにしよう」と考える方でしたが、チリ太郎って変に真面目というか、遊びがないところがあるのですよね。
そういうところを解きほぐしながら、「自分の興味」ということに近づけていってあげなければいけません。
そういうところまで学校の先生にやっていただこうなんて考えは図々しすぎますからね。
そういう誘導作業をしていると、チリ太郎が5年生の時に取り組んでいた通称「地獄の作文学習」を思い出します。
あの時も、「自由作文」みたいなものがあると、「テーマを決める」ところで固まって動かなくなってましたね。
そこから先、作文の展開(起承転結みたいなもの)にも多くの課題があるというのに、「初手大長考」でしたからね。
あれからかなり成長したとはいえ、
「チリ太郎にはまだまだヒントぐらいは与えてあげないと難しい」
というのが私の見立てです。
無事テーマが決まったら、次は文献検索です。
文献検索の前にネットでの情報収集も必要ですが、最終的には論文のようなまとめになると思うので、引用可能な参考文献にあたりをつけておく必要があります。
読書嫌いのチリ太郎だけに、ここも世話が焼けます。
図書館に同行したり、粘り強く関連本を探したり。
目ぼしいものがなければ、図書検索を使用して他館から取り寄せられることなども教える必要があります。
まあ、付き合ってみると実感しますが、
「社会勉強とセットなので、こりゃあ時間が必要だ」
という話です。
中学生が論文らしきものを書くというのは、なかなか難しいものです。
我々は大学時代、結構な時間を費やして卒論などを書いた思い出がありますが、それを考えれば半年なんて準備期間としては短い方ですよね。
親が手を貸すのも程々にしなければいけないとは思いつつ、
こういう作業は誰かが見本を見せてあげないと、全てを自分で調べて行動してというのはなかなか難しいです。
先生にアドバイスをもらったり、
友人と情報交換したり、
ネット検索しまくったり、
こういうことができる子はハードルも幾分低くなるのですけどね。
ただ、チリ太郎にとっては、親が多分に手を貸したとしても、よいトレーニングになっていると思います。
先に申し上げたような社会勉強的な部分も、こういう機会でないと教えられないし聞かないですからね。
また、これぐらい事前準備に力を入れると、親としても修学旅行に対する見方が変わってきます。
多分、何もしなければ、
「楽しい思い出になったらいいね」
ぐらいにしか思わないと思うのですが、現状でチリ太郎の調べ学習を手伝っているため、
「ところで調べ学習は想定通りできたかい?」
が帰宅後の第一声になってしまいそうです。
本当に、チリ太郎の学校はよい学習機会をつくってくれますね。