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危機をチャンスに

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日本中がサッカーW杯に注目しているときに、国内の野球のことを書いてしまう。
ピンズレ感満載のブログでございます。

NPB交流戦が雨天順延の日程も消化され、交流戦の最終結果が出ました。
交流戦優勝は西武ライオンズでした。ファンの皆様、おめでとうございます。

振返りますと、今年は過去で一番パ・リーグの強さが際立った交流戦でした。
なんせ、セ39勝、パ65勝、ですからね。

今年からコロナ後まで成績を遡りますと、

年度、セの勝ち数、パの勝ち数、引分数
2026年 39勝 65勝 4分
2025年 43勝 63勝 2分
2024年 52勝 53勝 3分
2023年 52勝 54勝 2分
2022年 55勝 53勝 0勝
2021年 49勝 48勝 0勝

もっと顕著な差があるかと思っていましたが、2024年までは意外と勝ち数に大きな差はありませんね。
ただ、世間では、「実力は圧倒的にパ・リーグが上である」という評価が定着していて、今年などは、パ・リーグファンから「セ・リーグ=セカンド・リーグですか?」という煽り発言まで飛び出しました。

交流戦の結果が概ね見え始めた6月7日頃には

「なぜセ・パの実力差がついてしまったのか?」

という識者の分析記事が複数アップされていました。

相変わらず、「DH制が…」みたいなことを言う専門家もいらっしゃって、印象としては、元プロ野球選手の解説者などはそういう枝葉の部分を要因に挙げる傾向がありますね。
「パワーとスピード勝負のパに対して、技術で交わす傾向のセが対応しきれなかった」みたいな、若干チーム擁護のような見解を述べる方もいらっしゃいました。
まあ、同じ業界の方ほど、本当に思っていることはズバリとは言えないのかもしれません。

私が思うに根本原因はもう少し昔に遡って、
プロ野球界が大きく揺れた2004年の「球界再編」にあるのではないかと思っています。
2004年の「球界再編」は、近鉄バファローズの経営難を理由としたオリックスとの球団合併に端を発します。
(1チーム減ってしまうことで持ち上がった)1リーグ制への移行構想に対し選手会が反発。日本プロ野球史上初のストライキ決行に至ってしまいます。
この騒動は楽天の新規参入によって12チームによる2リーグ制が維持されて終息しましたが、20年以上前の当時、まだ人気面で劣っていたパ・リーグ球団が受けた衝撃は大きかったことでしょう。

「えっ、チームが消滅することってあるんだ…」みたいな

あれから20年。現在の球界を見渡してみますと、セ・パの人気差というのはもう無いと言ってよいでしょう。どのチームも、しっかりと固定のファンをつかんでいます。
ということは、20年前と比較した場合に、パの球団がファンの獲得などの営業面を相当頑張ったということになります。

私は昔からセ・リーグの試合を中心に見ていますが、セ・リーグもファンサービスを頑張って、時代に合わせた成長をしているものの、パ・リーグのチームの成長度に比べると雲泥の差があると言わざるを得ません。
言ってみれば、セ・リーグが旧態依然とした老舗企業。パ・リーグが中小から成長して上場を果たした振興企業のような勢いの差が感じられます。

2004年の「球界再編」以降のパ・リーグは、まず危機感があったでしょうし、改革を進めよう、新しいことにチャレンジしようという機運があったでしょう。
そして、成長するための中長期ビジョンみたいなものも各チームが持っていた気がします。
そうしたビジョンに沿って、概ね正しい努力と改善を重ねてきた。そういう20年だったのではないでしょうか。
そして、そうした球団運営のノウハウが選手の育成とかチームの強化にも反映され、リーグの中で切磋琢磨し合った。
もちろん、ソフトバンクのようにNPBの中では突出して野心的なチームの存在も大きかったかもしれません。そうしたチームにリーグ戦で立ち向かわなければならないわけですからね。

私はそんな見方をしております。
つまり、セ・パの実力差は球団の経営努力の差であるということです。
ですので、来シーズンからセ・リーグでもDH制が導入されるわけですが、そうした改善を経ても、そんなに簡単にパとの実力差は埋まらないのではないかと思っています。
多くのプロ野球ファンも、そう思っていると思いますけどね。

私の考え方がある程度正しいとすれば、セ・パの実力差というのは「セ・リーグの球団経営が変わらなければ改善されない」ということになりますが、もちろん、その見立てが正しいかはわかりません。
ただ、仮に正しいとして、セの各球団が「変わらなければまずい」と思えるかどうかですね。

今、セの経営層も、球団OBも、まだ「人気のセ」という過去の感覚を引きずっている人が多い気がします。
交流戦でパに実力差を見せつけられたとして、そこで「悔しい」「恥ずかしい」「このままではいけない」と思えるかというと、意外と難しいかと思います。
もともとプロ野球は12球団での閉鎖的なスポーツ興行スタイルですから、興行としての安定感はありますが、内部で激しく競争して成長し合うということは起こりにくい構造です。
今の実力差に起因して、球団が傾きかねないほどけちょんけちょんにやられないと、なかなか変われないでしょう。

そういう意味で、「危機感を感じる」ということは重要であり、また、危機に直面するということも、それをきっかけにして変わるという意味ではとても貴重な機会なのだと思います。
これ、意外と人生の教訓を含んでいるように思えて仕方がありません。

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