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算数における正攻法の勉強

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「算数を制するものは受験を制する」

という言葉を耳にしますよね。

年度ごとに変わりゆく中学受験において、この格言を額面通り受け取るかどうかは別として、「それほどに算数を重視しておいた方がよい」ということについては、多くの受験関係者や受験生を持つ親御さんにご同意いただけると思います。

今日は少し算数の勉強の仕方について、思うところを書いてみたいと思います。

結構前のことなので、かなり古い情報かもしれませんが、どなたかの本に載っていた算数の勉強法で、「○分考えてわからなければ、すぐに答えを見る」という勉強法がありました。
○分というのは記憶があいまいですが、おそらく5分かそこら、比較的短時間でした。

この勉強法を見たとき、私は「なるほどな」と思ったのですが、どこが優れているかと言えば、①勉強を進める上でルールが分かりやすい点、②効率が非常によい点、③実践的である点がすぐに挙げられます。

① については、解けるか解けないか考える時間にまで基準を設ける点が特徴で、学習に取り組む子供は基準が明確な分、学習が進めやすいことが想像できます。

② については、言わずもがなかと思いますが、考える時間を短縮する(早めに白黒つける)ことで、一定時間により多くの問題に取り組むことができます。

③ については、実際の試験を想定したとき、難問に時間を取られすぎて、取るべき問題に割く時間がなくなってしまうミスを、この勉強法によって対策することができます。

しかし、この勉強法、なるほどなと思う反面、気になる点がありました。
高校生の頃、数学が本格的にわからなくなってきた頃の、私の勉強法に似ていたのですね。

もしかしたら別の視点もあるかもしれませんが、この勉強法の狙いは、「算数の問題に対して、特定の解法パターンの記憶・経験で対応する訓練」です。
よって、学習の効果として、解法の引き出し、経験値は得られるのですが、数学的なひらめきや応用力などは鍛えられないことが推測されます。

これに似た勉強法を実践した私の経験ですと、「この方法ならば、試験である程度点が取れる」のですが、本当の実力、思考力がついているかというと、そこは非常に疑わしいです。
私の場合は、大学受験期でもう試験はこれが最後であること、じっくり勉強する時間がないこと、高校の数学で能力的に限界がきていたことから、もうこの方法しかないという決断だったのですが、未来ある小学生にこの勉強法を勧めるかというと、NOです。

未来ある子供には、本人がギブアップしない限りじっくり考えさせて、試行錯誤させるのが、算数の正攻法の勉強なのだと思います。
もちろん、全く解き方の見当が付かず、問題を前にTKO(テクニカルノックアウト)状態の子供には、さっさと解答と解説を提示すべきですけどね。

ただ、こういうことは、意識していないと、普段の勉強でも安易な方に流れてしまうケースがあります。

例えば、青ティ家の先日、チリ太郎は夕方からようやく算数の勉強を始め、それが思ったよりも時間がかかり、妻が夕食の支度をした後も、「うーん、うーん」と考えながら勉強を続けておりました。

私は、妻が「だから勉強への取り掛かりが遅いんだよ。」と怒り出しはしないかとハラハラし、よほど、

「もう、わからなくてとばしたやつは、回答見ちゃって」

と言いたいところでしたが、本人の様子を見て、ググっと堪えました。本人が、「解きたい」と思っているなら、ギブアップするまでは待つべきかなと思ったのです。

このように、とことん考えさせるなら考えさせるで、ある程度信念を持って対応しないと、日常生活の様々な事情で流されてしまうことがありますので、注意しなければいけませんよね。

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