昨日の就寝前、チリ太郎が唐突にこんなことを聞いてきました。
チ:「おとさん、赤本ってなんなの?」
青:「赤本は大学入試の過去問集で、全体が赤いデザインだから赤本って呼ばれているものだよ。」
チ:「そうなんだ。」
青:「塾の本棚にずらっと並んでるから、今度じっくり見てみなよ。背表紙に大きく大学の名前が書いてあるから、『へー、こんな大学があるんだ』って勉強になるよ。」
チ:「大学ごとにあるんだ。」
青:「まあ、赤本は超有名だからおとさんも知ってるけど、他に黒本なんてのがあるって聞いたことがあるね。」
チ:「黒本はどんな本なの?」
青:「さあ、おとさんは知らないな。何かの問題集だとは思うけど。」
チ:「タブレットで調べたらわかるんじゃない?」
青:「あー、なるほど、黒本はセンター試験の問題集なんだね。」
チ:「センター試験ってなに?」
青:「まあ、大学受験の1次試験みたいなもので、ほとんどの人が受ける試験だよ。今年から名称や内容が変わるけどね。」
チ:「(タブレットを見て)赤本の他に、青本、黒本、黄本があるんだ。」
青:「ここに載ってるのは大学受験用だね。中学受験用の『銀本』ってのもあるよ。チリ太郎もいずれ見ることになると思うけど。」
チ:「表紙が銀なの? それはどういう本?」
青:「(知らんのかーい!)公立中高一貫校の問題集だよ。」
チ:「なんで高校受験用の○本がないんだろうね。」
青:「高校受験用の過去問集もあるけど、○本というほど有名なのは無いみたいね。」
チ:「緑本とかさ、空いてるじゃん。」
青:「緑本は、チリ太郎が解けなかった算数の問題集にします。」
チ:「なにそれー。」
という具合に、受験についての予備知識が限りなくゼロに近いチリ太郎です。
進学塾の資料室には、赤本や銀本などが並んでいるのが普通です。
中高一貫校や高校の進路指導室にも、大抵は赤本がずらっと並んでるはずです。
でも、家庭内にはそういう時期、そういう状況にならなければ、○本の類は置かれることがありませんよね。
塾は、勉強する場所でもありますが、受験情報に触れる場所でもあります。
中高生になって、自らネットで情報収集できるようになると、この意味は薄れますが、小学生にとっては、参考書や問題集に囲まれた空間に身を置くということは、意外と重要なことなのかもしれません。
知らず知らずのうちに、中・高・大学の受験についての知識に触れることができますからね。
中学受験というのは、もちろん入りたい中学を目指して勉強をするわけですが、もし可能であれば、中高一貫校のその先も、今の段階から意識してくれると嬉しいです。
「なぜ勉強するのか」「最終的にどこを目指して頑張るのか」という点が具体的になって、結果的に、自分自身が勉強に集中しやすくなるはずです。