チリ太郎のやらなかった(やれなかった)受験対策を振り返るシリーズ、第1回は「朝勉強」です。
まず、チリ太郎のことから書きますと、チリ太郎の場合、朝勉強は生活リズムに全く合わないようでしたので、ほとんど試すこともしませんでした。
小学校時代に、〆切のある課題の提出などを当日の朝にやるということがあったりしたのですが、どうも集中度がイマイチで、効率が良いとは感じられませんでした。
もちろん、慣れの問題もありますし、生活サイクル自体を緩やかに変えていけばよかったのかもしれません。
しかし、我が家は「そこまでして朝勉強に拘らなくてもよいかな」と考えた次第です。
これは個人の意見なので、専門的な知見に反するかもしれませんが、私は朝勉強に対して、以下のイメージを持っています。
1.朝勉強は気分が良いのは実感としてわかる
2.生活面・健康面でも良い効果がありそう
3.純粋に学習効果を考えた場合、日中に同じ時間勉強する方が効果が上がりそう
4.朝勉強は得てしてトレーニング系の勉強で終わることが多い
5.朝勉強は受験そのものに余裕を持っている層が取り組んでいる印象がある
1と2は朝勉強のメリットであり、これに異を唱える人はあまりいないと思います。
中学受験ではありませんが、私自身が中学や高校時代に勉強で試行錯誤していたときにも、朝の勉強は気分が良かった印象があります。
ただ、同時に3と4の事項も実感として持ちました。
「頭がクリアな状態で勉強している」というより、「頭と体を起こしながら勉強している」という感覚ですね。
また、そういう状況でできる勉強というのは自ずと種類が限られるわけで、朝勉強のメニューとして算数の計算とか、国語の漢字など、トレーニング系の勉強がよく選択されるのもこうした理由によるのかと思います。
私はチリ太郎の中学受験に際して、志望校に入るために努力はしてもらいたいと思ってはいましたが、勉強の仕方として、「トレーニング系の勉強」、「反復系の勉強」はあまり入れたくないと思っていました。
こうした勉強はミスを減らしたり、問題を解くスピードを上げる効果がありますが、あまり面白くないので、やりすぎると「勉強嫌いの芽」をつくってしまうのではないかと警戒していたところがあります。
総合しますと、もともと朝が強くないチリ太郎を早く起こして、楽しい勉強ならともかく、あまり楽しくない種類の勉強をさせるというのは、我が家の方針には合っていないと判断したということです。
あと、上記には入れませんでしたが、子供が朝勉強をする場合、(中学受験の場合は)親も早起きしなければならないということもあります。
これはご家庭の事情によって、メリットになる場合もあれば、デメリットになる場合もありますよね。(我が家の場合は妻がキレるので早起きはよほどの理由がないと不可でした)
最後の締め部分も自身の印象ベースの話になってしまい恐縮ですが…
朝勉強はその時点で志望校に対してある程度の余裕がある層が採用する方法なのかなと思います。
普通のご家庭は、日中に学校があり、夜に塾があるという生活サイクルの中で、どうしても家庭学習時間は夕方や夜になりがちだと思います。
夜型を推奨するわけではありませんが、受験年の就寝時間はどうしても10時半~11時半ぐらいになりがちだと思います。
これぐらいの就寝時間に設定して、子供自身が「眠くて頭が回らない」という状況でなければ、夕方から夜に家庭学習時間を設ける方が自然かと思います。
そのような状況で敢えて朝に勉強時間をつくるということは、前日夜の時点で未消化の課題が無いご家庭なのだと思います。
つまり、塾のカリキュラムを無理なく消化できているご家庭ですね。
そうして考えると、朝勉強を導入するか否かはご家庭の考え方とお子さんの適正が一番だと思うのですが、「それで実績を出した」というご家庭があったから、「型だけ真似る」というのがかなり危険なパターンではないかと思います。