都立中高一貫御三家について

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先日、多摩地区の都立中高一貫校のことについて記事にしました。
せっかくなので、都立中高一貫校の上位層のことについても、書いておきたいと思います。
ただし、ほぼ妄想的な内容です。

私立の御三家ほどの認知度ではありませんが、都立中高一貫校(区立九段を除く10校)にも御三家なるものがあります。
一般的に、都立中高一貫校御三家といえば、小石川、都立武蔵、両国を指します。

偏差値的に見ますと、四谷大塚R80偏差値で、小石川(66)、都立武蔵(62)、両国(60)であり、偏差値60には桜修館や大泉が並んでいますので、年によっては「偏差値的なTOP3」にならないこともあると思いますが、都立の中で上位の学校であることは変わりありません。

現状、御三家の中で、小石川は別格の評価があると言ってよいでしょう。伝統と実績を併せ持つ、都立中高一貫校の筆頭格です。
そして、大学進学実績などでこれを追う新進校の都立武蔵、両国はその伝統に対してやや評価を落とし気味という印象でしょうか。

<地理的考察>
この3校の立地は見事に棲み分けされています。
受験意識の高い層が集まる文京区というど真ん中に位置する小石川、東側の下町エリアに位置する両国、西側の多摩地区に位置する都立武蔵という具合です。
今後さらに少子化が進む中で、文京区という受験の中心地に位置する小石川は(私立も含む他校に比べて)安泰と言えると思います。
都立武蔵は人口減少の進む多摩地区にありますが、今や多摩地区の中で私立を含めても筆頭格の評価を得ていることや、同地区の中でも都心から遠くない点を考慮すると、少子化の影響は受けづらい方かと思います。
両国は、23区内にあるものの、少し東寄りすぎるところが苦しいと感じます。
千葉からの通学が可能だとよいのですが、都立は私立と異なり都内在住が原則となりますので難しいですよね。

駅からのアクセスは小石川(都営三田線千石から3分)、両国(JR錦糸町から5分)が優れており、都立武蔵(JR武蔵境から12分)も悪くはありませんが、駅からの道が狭い等、環境面を指摘されたりします。

<伝統>
小石川と両国には、前身の高校が名門校であるという共通点があります。
これをもって「伝統がある」というと語弊があるかもしれませんが、前身の高校を卒業された親御さんが、子供に(生まれ変わった)同じ学校を進めるということが大いに考えられます。
進学実績の面で、両国は都立武蔵に抜かれていますし、偏差値的に両国は桜修館等に並ばれていますが、それでも「都立中高一貫校御三家」と呼ばれるのは、学校の持つ伝統の影響も大きいでしょう。

<入試>
入学判定の方法等は、小石川と都立武蔵が酷似しています。
調査書の割合、適正検査の構成と共同・独自問題の採用の仕方等、ほぼ同じです。
つまり、先の記事での評価のとおり、当日の適性検査重視の評価になっているということですね。
勝手な推測ですが、都立武蔵が小石川を意識しているのではないか…と。(みなさん、似たように感じておられると思いますが、根拠はありません。)
一方、小石川は中等教育学校(2011年移行)で完全中高一貫ですが、都立武蔵と両国は高校入学を続けてきました。
都立武蔵は2021年(つまり今年度入試)から高入停止となり、両国も来年度入試から高入停止予定です。

<将来予測>
勝手な予測ですが、今後、進学実績(東大合格者数)の面で都立武蔵は小石川を抜くことが(一時的にでも)あるのではないかと思います。
まず、現状で両校の進学実績は、都立武蔵が小石川を猛追しているような状況ですが(小石川が先んじて、都立武蔵がそれを追って東大合格者2桁を達成しています)、都立武蔵は今年度からの高入停止(完全中高一貫移行)という上積みがあり、また、教養主義を掲げる小石川と比較すると、都立武蔵は進学実績に対して非常に貪欲な印象がある点も(東大合格者だけ見れば)プラスでしょう。

私の想像するようなことが起きたとき、世の中の評価がどうなるかはわかりません。
一時的に進学実績が逆転しても、伝統とブランドは揺るぎませんので、大して影響はないのかもしれません。
ただ一方で、都立中高一貫校を受検する層は、大学受験に対する意識が高いので、そうした一時的な変化に過敏に反応する可能性もあります。(両校の偏差値が接近する可能性はありますね)

あと、これは都立中高一貫御三家だけの話ではなく、都立中高一貫校全体のレベルの話ですが、現状の偏差値帯、つまり、四谷大塚R80で58~65くらいのレベルが維持されるのではないかと思います。
都立中高一貫校人気は、進学実績の良さに支えられてきたところがありますが、ここ数年の実績を見ると、良く言えば高位安定、悪く言えば頭打ちという状況です。
ここからもう1段上の進学実績を残すとすれば、a.教育内容をさらに向上させるか、b.受検において現状以上の優秀層を取り込むくらいしか考えられないのですが、a.もb.もそんなに簡単なことではありません。
かといって、現状の人気が衰える要因もありませんので、しばらくはこのレンジの中で、都立中高一貫校同士で上下争いが続くような気がします。

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コメント

  1. 牛肉ダイスキー より:

    いつも拝読させていただいております。

    おっしゃるように、都立だと東の小石川、西の武蔵って感じですよね。

    ところで武蔵で小石川の教養主義に位置するのは地球学ではないでしょうか?
    今日ネットで見つけたので貼っておきます。

    https://www.asahi.com/edua/article/13906428

    • 青ティ より:

      ブログ開設から9ヶ月、初めてコメントをいただきました。
      とてもうれしいです。感激です。
      牛肉大スキー様、ありがとうございます。

      都立武蔵の情報ありがとうございます。
      都立武蔵には「地球学」がありますね。これは、国際社会で活躍するリーダー育成という都立中高一貫校の目的に合致した、素晴らしい取り組みですよね。
      これに対して、小石川の場合は小石川教養主義に根差した「小石川フィロソフィー」という課題探究型学習があるそうで、これが武蔵の地球学に似ているかと思います。

      公立校は私立校のような色を出しにくい中、すごく頑張っていると思います。

      ただ、本音を言ってしまうと、これらの取り組みは素晴らしいのですが、小学5年・6年の子から見て、「これがあるからその学校に行きたい」と思えるかというと、少し遊び要素が足りないかなぁなんて思ったりします。大人目線だと良さがわかりますし、子供が成長して中高生になる頃にはちょうどよい学習なんですけどね。

      南多摩の「フィールドワーク」はパンフレットを見る限りではなかなか素晴らしく、展示物を見てきた妻もチリ太郎も感心してましたよ。

  2. 牛肉ダイスキー より:

    私が初コメなんて光栄です。
    なんか私のコメントなんかで、かえって申し訳ありません。

    おっしゃる通り、都立は頑張って学校ごとに特色を出そうと努力されてるなぁと私も感じています。
    そしてこれもおっしゃる通り、その特色は言葉で説明されても、子供にはピンと来ないかもしれませんね。
    やっぱり学校に実際に足を運んで、雰囲気を肌で感じて、子供自身が「この学校に行きたい!」と思ってくれるのが理想ですよね。

    これからも楽しみにしています。