唐突な話ですが、競馬は人生に似ているとよく言われます。
これについて寺山修司は、
「競馬が人生の縮図なのではない。逆だ。人生が、競馬の縮図なのだ」
という名言を残しました。これはこれで凄いですね。深く噛みしめたい言葉です。
いや、噛みしめるだけではなく、私も名言を残してしまいましょう。
「人生が競馬の縮図ならば、2/1はダービーだ!」
あれっ…、
何だろう…、
大して響きませんね…。
いや、「ダービーは5、6月だろ」って突っ込みも無しでお願いします…。
競馬をやらない人でも、「ダービー」というレース名はご存じなのではないでしょうか?
競走馬というのは、2歳の夏以降にデビューし、3歳になると「クラシック」と呼ばれるレース戦を3歳馬同士で戦います。このクラシックの中の最高峰のレースが「ダービー」ですね。
それで、競走馬にとっての3歳というのは、人間でいうところの思春期(※)くらいに該当しますので、中学受験における最重要日である2/1を最高峰のレースと重ねてみた次第です。
※諸説ありますが、馬齢の3歳は人間でいうところの高校生くらいに該当すると言われています。
競走馬は4歳以降は古馬となり、概ね6歳や7歳くらいが引退時期になります。
古馬のレースである有馬記念などは、引退するまで(条件を満たせば)何度も出られますが、クラシックレースである皐月賞、ダービー、菊花賞(牝馬なら桜花賞、オークス、秋華賞)は競走馬人生で1度きりです。
そう、中学受験の2/1も人生で1度きりですよね。
それで、競馬好きの中でしばしば議論となる調教師の葛藤として、
「ダービーに向けてメイチで仕上げるか否か」
というのがあります。
中学受験にあてはめて考えれば、
「2/1に向けて、メイチで仕上げるか否か」
という葛藤を親が持つことになります。
私はどういう考えかというと、
競走馬としての成熟期である4歳や5歳を前に、
「反動が出たり、悪影響が出たりするような調整はしたくない」
という主義です。
ということで、
チリ太郎号は、馬重視主義でダービーに臨むことになります。
ちなみに、クラシック制度は本場イギリスの制度を日本に持ち込んだものですが、ウィンストン・チャーチルの名言で、
「ダービー馬のオーナーになることは、一国の宰相になることより、はるかに難しい」
というものがあります。
でも、このように大きすぎる名誉こそが、葛藤を生む元凶なんですよね。
歴代のクラシックホースの中には、刹那的な美しさとともに記憶される馬も多いです。
名誉とともに記憶されることは、それはそれで幸せなことです。
でも、歴代ダービー馬を調べてみると意外と多いことがわかりますよ、
古馬になって活躍できていない馬がとても多いことを。
我が子のダービーは、「8分の仕上げで掲示板」が目標でいいです。
秋以降に大輪の花を咲かせる晩成馬になってほしいと願っています。