本日、朝の通勤中にYahoo!ニュースでこんなニュースを目にしました。
「公立高受験「単願制」見直し、複数校の志望可能に…石破首相が「デジタル併願制」検討指示」
昨今は高校授業料無償化など、私立学校に追い風となる施策が話題となっていただけに、公立学校へのテコ入れは絶対に必要だと感じます。
Yahoo!ニュースのコメントも伸びており、そのうちテレビ番組でも取り上げられるかもしれませんね。
47都道府県の公立入試制度がどういう状況であるか私は知りませんが、少なくとも、愛知県はかなり昔から公立高校入試は2校選択が可能であったと記憶しています。
ただ、現在もそうであるはずですが、好きな2校を選んで受験できるわけではなく、学校が地域ごとにグループ化されて、異なるグループから1校ずつ選択するような制約があったはずです。
交通事情が異なるので比べるのが難しいですが、東京に置き換えるなら「日比谷と西は同時には選択できない」とか、「西と国立は同時には選択できない」とか、絶妙なグルーピングになっていると聞いたことがあります。
先のニュース記事の中では、2校の複願というよりもっと多くの学校に志望順位をつけて出願し、試験結果に応じて割り振られる方法が提案されているようですね。
しかも、デジタル技術を駆使して、選考にかかる労力を軽減することも考慮されているようで、素晴らしいことだと思います。
先に例に挙げたような愛知県の入試制度にしても、何十年も前に作られた制度で、その当時のインフラ、労働力などで実現できる入試制度であるはずです。
今制度を変えるなら、現在の技術を最大限に使って、受験者のメリット、教員や選考に関わるスタッフのメリットなどを最大化してもらいたいです。
あと、同様に今後調整が必要だと思う事項として、「入試問題の統一化」についても工夫が必要です。
例えば東京の都立高ですと、共通化された問題がほとんどではあるものの、上位の学校では単願を前提にその学校独自の問題が採用されているはずです。
学力の上位と下位の端の方では、問題の難易度が合わなくなって試験で適切な「差」をつけることが難しくなります。こうした点をうまく補うような統一試験でないといけません。
私立学校に進学した我が家ではありますが、私自身は公立学校の教育を信頼していますし、私立に無い魅力を持っている高校も多数あると思っています。
なので、公立学校の選択肢が広がって、公立学校受験の中で「チャレンジ受験」ができるようになればよいと思っています。
ただ、唯一心配なのは「内申点」との兼ね合いですよね。
例えば先に述べたように、試験が基礎的な内容であれば特に上位層間は差がつきませんので、実質的に「内申点勝負」となってしまいます。
内申点は学校生活における頑張り、勤勉さ、学ぶ意欲などを表していると思いますので、重要ではあります。しかし、各中学における評価基準がバラつていると評価に対する信頼性が低下します。
まあ、全てに完璧な制度にはなりませんが、どうせ変えるならば、全体を受験生やその保護者の納得感が高い制度にしてほしいなと思います。