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アスリートの人生と親の心配

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少し間が空いてしまいましたが、前回の記事に関連した話題です。

2024年パリ大会が始まりました。
時差の関係もありますが、それでもあちこちの局で中継をしていますし、私はスポーツ観戦が好きなのでどうしてもチャンネルを止めて観てしまいますね。

チリ太郎の場合はスポーツ全般に興味が薄めです。
仕方が無いので、中継の邪魔にならないよう注意しながら、私が解説をしています。

無理に興味を持ってもらおうというつもりはありませんが、人の興味なんて説明の仕方や気を向けるタイミング次第ですからね。
私としては、なるべく世の中の様々なことに興味を持って欲しいと思っています。

さて、ここから前回の記事の続きみたいなものです。
問題を穿り返す意図はありませんのでご容赦ください。

オリンピック代表選手の未成年喫煙・飲酒問題が起きたとき、

「まだ19歳の若者にあまりにも重い処分」

という意見がありました。

もちろん、これに対して

「どんな年齢であろうと国の代表に相応しい振る舞いと自覚が必要」

という意見もありました。

これらの意見への賛否は人それぞれであると思いますが、別の面で多くの方も指摘されていたように、19歳という年齢は、(特に女子の)体操競技におけるピークともいえる年齢であり、「次の大会があるさ」という立場ではないということを多くの人が知っています。

もう少し視野を広げれば、どの競技も同じように体力的なピークが競技成績のピークであるものが多く、日本代表選手の多くはほぼ、「若者」で構成されているはずです。

私など、

「30歳~35歳ぐらいで人間的に成熟したといえるようになる」

と思っている方なので、その基準からすれば代表選手の8割以上が

「まだまだ未成熟な若者」

とも言えます。
改めて言うことでもありませんが、スポーツ界ってそんなふうに年齢の偏りがある集団なんですよね。
世間の常識が通用する部分と、少し補正して見てあげなければいけない部分があると思います。

改めて思うのは、

特定の競技を除けば、スポーツ選手の現役期間は人生の中で極めて短いものです。

比較するのもなんですが、私のようなサラリーマンが職業人生を40~50年送ることを考えると、アスリートが職業としてスポーツ選手をしていられるのはだいたい5年~20年というところでしょう。

もちろん、その数年から数十年、凡人には経験できないような輝かしいステージで活動するわけなのですけどね。

個人的な話で恐縮ですが、私の同年代や先輩・後輩の中には、そうした輝かしいステージで活躍していた方がいらっしゃいました。
そうした方々をよく知っています。
ただ、彼らが持つ特殊な才能は、先に述べたように5~20年ぐらいしか通用しません。
怪我無く過ごせたとしてもそのぐらいの期間なので、キャリアの終わりは割とすぐに来ます。

彼らが今どう過ごしているか?
彼らの胸の内を私が知るすべもありませんが、1つ思うのは、

スポーツ選手のように特異な才能に恵まれた人こそ、キャリアの転換点を意識しなければいけない

ってことです。

例えば私のやっていたサッカーで言えば、

20代から30代で現役を終えた後、サッカー界に残ることを考えるか、別の道に進むことを考えるかはある程度意識しておいた方がよいです。
そして、サッカー界に残ると決めたなら指導者になるにしても、解説者になるにしても、チームスタッフになるにしても、それに特化した能力が必要です。おそらく、学び直しも必要になるでしょう。
サッカーには関わらず全く異なる道に進むとなれば、それこそ事業を立ち上げるなり、再就職するなり、現役生活以上の冒険になる可能性があります。
知名度などを強みとして生かせれば最高ですけどね。

まあ、私は本人たちとしか接したことがありませんが、親御さんだって普通とは異なる心配が増えますよね。
一生食っていけるような才能というのは意外と少ないもので、人生の前半に一度目のピークが来るというのも親としてはなかなか不安なものです。

もし私がそんな子を持ったなら、思い描く理想的なキャリアとしては…

持って生まれた才能だから、続けられるうちはその競技に打ち込み、その競技をキーワードとして国内外の選手と交流して欲しい。
世界規模の大会に行けるなら、それも得難い経験になるでしょう。そういうのを目指して頑張ってほしい。

そんなふうに思うでしょう。

ただ、そのキャリアの後には人生の第2幕、第3幕とも言うべき転換点が待っているということも、よく言って聞かせなければいけません。
本人が自覚していることが一番ですが、親も身近にいて相談相手になりたいものです。

もうその頃には、子供の方は独り立ちしたつもりになっていると思いますが、スポーツ選手に限っては、キャリアの終わりと転職という機会が絶対に来ます。
親の出る幕かどうかは一考の必要がありますが、一人で全てを処理するというのはなかなか難しいのではないかと思いますね。
その時点で、社会人としてはヒヨッコですからね。

そういう不安定な人生を嫌って、スポーツとの関わりを程々にセーブしようという親は多いと思います。
ただ、人生を90年として、前半の30年をその時恵まれた才能に賭けてみる人世もアリかなと思います。そこで見た風景は、一般の人には見られない風景でしょうし、必ず次のキャリアに生かせるはずです。

そこのところをうまくやるかどうかで、アスリートの人生は大きく変わってくると思っています。

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