今日は私の仕事の話。
以前の記事で私の特技の話をしましたが、そういえば先日、もう1つの特技があると思い出させてくれる事件がありました。
そう。
私、職業人としては全くダメ。どちらかといえば冴えないサラリーマンなのですが、会社で1番と自負できるレベルの特技があります。
苦情処理が大好き
という特技です。
まあ、厳密には1番とか2番とか順位をつけられるものではないので、自称の域を出ませんけどね。
私は様々な部署に異動して、苦情処理の類は山ほど経験してきました。
一般的には人が嫌がる仕事だと思うのですよ。
部署によってはお金が絡んだり、人の人生が絡んだりして、なかなかハードな苦情もありましたし、軽く脅されたりするようなこともありました。
ただ、そんなことがあっても、苦情処理が「好き」で常にポジティブに取り組める自信があるので、これは自慢できることかなと思っています。
先日の苦情案件は以下のようなものでした。
私の職場の管轄エリアで落とし物をしたという方がいらっしゃいました。
どうも、そのお客様はその落とし物が「ゴミとして集積されているはずだ」と思っているらしく、「集積所に行って探してくれ」とおっしゃる。
苦情の内容としては、「『集積所を探してくれ』と言ったら断られた」というものです。
その電話、運よく私がとりまして、落とし物の可能性の方が高いかなと思ったので、
「それは『落とし物』として届けられている可能性があるので、担当部署や警察関係を案内しましょうか」と提案したところ、
「その線は無くした日に散々話したの。もうゴミとして処理されたとしか思えないから、落しの物の話はいいの。終わってる話なの」
とのことでした。
ご相談の内容を同じ係のスタッフに共有したところ、
「どちらかというと紛失、落とし物ですよね」
「えっ、なんでゴミとして処理されているって決めつけてるんですか?」
「そんなの、取り合う必要ありませんよ」
「ちょっと常識が無い人なのじゃないか」
という意見が大勢を占めましたが、一応、私はそのお客様との窓口になってしまっているため、自分の責任で処理することで納得してもらいました。
○苦情処理の面白いところ1
「苦情処理を口実に、普段できない調べものができる」
苦情処理の手法みたいなものってある程度確立された方法があると思うのですが、私の場合は完全な我流です。
ただ、大事にしていることとして、苦情処理の窓口は小手先で対応する(=口先で説得しようとする)とそれが相手にも伝わるので、しっかりと行動するようにしています。
また、相談された事項には最低限詳しくなることも大事ですね。
今回の相談の場合、私の職場のゴミがどのエリアでどんな方法で集積されているか、現場を見ておく必要がありました。
それで、清掃の責任者にお願いして、集積庫を見せてもらうことにしました。
それに加え、その方が落とし物をされた日の集積担当の方おお話も聞くことができました。
一応、最低限の調べものをしまして、再度、相談者様と(電話で)対峙します。
○苦情処理の面白いところ2
「相談者の人間性が100%表れる」
苦情処理が好きな理由、どこが楽しいのかと問われたら、その方の人間性が100%表れるところが楽しいと答えます。根本的に私は人間が好きなのでしょうね。
それで、今回のお客様。
ゴミ庫を探したが落とし物は無かった旨を告げると豹変しました。
「ちゃんと袋を開けて探したのか」
「いい加減に探したのではないか」
「大変だと思って途中で辞めたのだろう」
と私を責め始めました。
私も内心、「まあまあ丁寧に接して誠実に対応したつもりなのに、あんまりだな…」とは思いましたが、そこまでストレスは感じませんでした。
おそらくその方は、大切な物を無くしてしまったことを受け入れられず、がっかりしているのだろうなと感じたからです。
苦情処理でストレスを感じないためのちょっとしたコツですが、「相手の気持ちに寄り添い、深く分析してみる」ことで、自分の常識から外れている言動・行動にも少しだけ納得できるポイントが見えたりします。
○苦情処理の面白いところ3
「結果が比較的明確」
過去、私が様々な苦情処理をしてきた中で、「成功」と言える例は、
「あなたに相談してよかった。ありがとう」
と言っていただけるケースですね。
この「あなたに相談してよかった」が最高の誉め言葉です。
個人の評価もそうですが、会社の評判を上げることにも貢献することになります。
ただ、うまくいかないケースもあります。
今回もそうでしたが、散々罵られて
「もう、あなたに言ってもしょうがない」
と先方が疲れて諦めるのが失敗の中では上々のケース。
失敗の中で下となるのは、窓口担当者で終わらないケースですが、
仕事ですから、私は上司を出すケースはほとんどありません。
(自分のレベルで食い止めます)
仮に上司を出さなければならないケースになった場合は、
「上司を出したら絶対に終息する」という道筋をつけて上司を出します。
ただ、それをするのはそこそこ重大な苦情案件のみですね。
今回のケースでも、「あなたの上司は誰だ」と問われましたが、
「本件の対応責任者は私ですので、私に上司はいません。ご不満があれば聞きますので、おっしゃってください」と返します。
逆に、このセリフは、「自分は十分に対応した」という自負が無いと言えないので、初動のところでちゃんと動いたり、調べものをしたりするようにしています。
ということで、
今回はミッション失敗に終わりましたが、久々にやりがいのある苦情でした。
こういうことが時々あるので、仕事を続ける励みになったります。